おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
先週1週間のweb3市場についてのまとめ記事となります。国内外の20以上のメディアやニュースレターから情報収集しており、その中からニュースをピックアップしています。ぜひ情報やトレンドのキャッチアップにご利用ください!
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イーサリアム財団がクリア署名標準を発表
イーサリアム財団は5月12日、ウォレットユーザーが内容を確認できないまま16進数の生データに署名してしまう「ブラインド署名」を排除する目的で、オープン標準「Clear Signing」を正式に発表した。
技術基盤はLedgerが2024年に提唱した「ERC-7730」(取引内容を人間可読なJSON形式で記述する標準)と、独立監査人が記述子の正確性を暗号学的に保証する「ERC-8176」の2つのEIPで構成される。
記述子はオフチェーンの中立レジストリ(clearsigning.org)に保管されるため、既存のスマートコントラクトを再デプロイする必要なく対応可能。
同財団の「1 Trillion Dollar Security Initiative」がインフラを運営し、Ledger、Trezor、MetaMask、WalletConnect、Fireblocks、Cyfrinなど主要ウォレット・セキュリティ企業がコントリビューターとして参加。
約15億ドル相当の被害が出た2025年2月のBybitハッキングや2024年7月のWazirX事件(約2.35億ドル)が「ブラインド署名」起因の典型例とされ、機関投資家のオンチェーン参入が進む中での重要なセキュリティアップグレードと位置付けられている。
Mysten Labsが「大規模な」無料かつプライベートな決済を約束したことを受け、SUIが40%急騰
SUIは1週間で約50%上昇し、5月4日の0.94ドルから日曜には1.40ドルの高値をつけ、24時間取引量は28億ドル超に急増した。
Mysten Labs共同創業者Adeniyi Abiodun氏が「Sui Live Miami」のステージで、年内に守秘性取引(confidential transactions)を導入し、「インターネット全体に大規模で無料かつプライベートな決済」を提供すると発表。ゼロ手数料のステーブルコイン送金とプライバシー保護機能を組み合わせ、将来的には株式・債券・RWAにも拡張する計画。
DeepBook Predict(オンチェーン予測市場)のテストネット稼働や、Nasdaq上場のSUI Group Holdingsが1億870万SUI(約1.43億ドル相当、流通量の約2.7%)を全額ステーキングしたことも価格急騰の要因。
加えてCME SUI先物が5月4日に取引開始、米国スポットSUI ETPが2月に承認済みなど、規制対応インフラの整備も追い風となっている。
PeaqはCoinListと提携し、 「Initial Machine Offerings(IMO)」 を導入
DePIN特化のレイヤー1ブロックチェーンpeaqが、CoinListとの提携を通じて新たな資金調達モデル「Initial Machine Offerings(IMO)」を開始し、トークン化されたロボット資産をオンチェーン利回り資産としてpeaqOSを通じて提供する。
CoinListの1,250万人以上のユーザー基盤がグローバルな分配チャネルとして機能し、機械RWA(Machine Real-World Assets)の流通拡大を狙う。
既にpeaqは香港で世界初の収益生成型ロボット(垂直農業ユニット)のトークン化を実現し、トークン保有者に年率約20%のリターンを生み出す実績がある。
発表を受けてPEAQ価格は24時間で54.6%急変動し、0.0205ドルから0.0317ドルまで上昇、AI/DePINナラティブとCLARITY法可決の追い風も相まって市場の注目を集めた。
USDHのサービス終了に伴い、CoinbaseがHyperliquidの公式USDC財務運用業者となる
CoinbaseはHyperliquidの「Aligned Quote Asset(AQA)」フレームワーク下で、USDCの公式トレジャリー・デプロイヤーに就任し、Native Markets運営のネイティブ・ステーブルコイン「USDH」は数か月かけて段階的にサンセット(廃止)される。
取引の一環としてNative MarketsはUSDHのブランド資産をCoinbaseに売却する権利を付与したが、Native Markets自体は独立企業として存続する。
HyperliquidのUSDC供給量は前年比約2倍の約50億ドルに達し、新フレームワーク「AQAv2」のもとでCoinbaseは準備金利回り収入の大部分をHyperliquidプロトコルに還元(HYPEの買い戻しやエコシステム支援に活用)する。
Circleは技術面でCCTP(Cross-Chain Transfer Protocol)やネイティブUSDC発行・償還を担当し、CoinbaseとCircle双方がAQAv2活性化のためHYPEをステーキングする。
移行期間中、ユーザーはNative MarketsのダッシュボードからUSDHを無手数料でUSDCまたは法定通貨に交換可能で、Hyper FoundationはHIP-3/HIP-1デプロイヤーや既存USDH統合ビルダーに対し移行コスト補助のグラントを提供する。
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面白いと思ったポストや記事を紹介。
Solana: Stablecoin Landscape
Solanaのステーブルコイン流通量は2026年4月末で約159.6億ドル(前年比+19.3%)に達し、USDCのシェアは78%→55%へ低下、USDT、PYUSD、USDG、USD1、JupUSD等の新興発行体が約21%を占め最も多様なエコシステムとなった。
ただし利用面ではUSDCが転送ボリュームの82.6%を占有、SOL/USDCペアがDEX取引の81.8%を占めるなど、供給の多様化と利用の集中という二極化が顕著。
KaminoとJup Lend合計の貸付市場ではステーブルコインの預入が14.7億ドル、借入11億ドル(L/D比率約75%)で、JupUSDは5ヶ月で9,600万ドルまで成長。
Tether-Drift提携、PayPalのPYUSD(流通量約6.89億ドル)、Anchorage発行のWestern Union USDPT(2026年5月ローンチ)など、決済企業や既存ネットワークを持つ発行体が新たな分野として台頭しているが、いずれもオフチェーンの分配力をオンチェーン需要に変換できるかが課題。
Distributed vs. Represented: A Cleaner RWA Lens
rwa.xyzは2025年11月、トークン化資産を「Distributed(発行プラットフォーム外に移転可能・ウォレット間P2P送金可能)」と「Represented(プラットフォーム内に閉じている)」の2分類に再構成し、2026年5月初旬時点でDistributedが約300億ドル、Repesentedが約4,380億ドル(うちCantonネットワークのレポ等で約3,800億ドル)と判明した。
資産別ではトークン化米国債約150億ドル(BUIDL、USDY/OUSG等)が最もDistributed化が進み、プライベートクレジット180~190億ドルのうちDistributedは約50億ドル、トークン化株式や不動産は規模は小さいが成長率は高い。
Distributedの30日成長率は約5%で、このペースだと年末には約440億ドルにとどまり、業界コンセンサスの「年末1,000億ドル」予測には8ヶ月で3.3倍という非連続な飛躍が必要。
「移転可能(Distributed)」は「実際に取引されている」ことを意味せず、米国債以外は二次流通が薄く、Figureのプライベートクレジット移行や米国債の担保利用拡大など具体的イベントが鍵となる。
Stablecoins, the GENIUS Act, and the Evolving Structure of Dollar Finance
2025年7月成立のGENIUS法により、ステーブルコイン準備金は短期米国債等の安全資産に厳格に限定され、2030年までに供給量1.5兆ドル(基本シナリオ)に達すれば構造的な米国債需要として1.2兆ドル規模が見込まれる。
短期米国債利回りは3~5bp(ストレス時には最大10bp)圧縮され、米財務省は年間約30億ドルの借入コスト削減を享受し得る。
米国の銀行預金からは数千億ドルが流出する一方、海外から数兆ドル規模の資金が米銀システムに流入するため、ステーブルコイン1ドル発行ごとに米国内信用は約32セント拡大(2030年までに約4,000億ドルの信用拡大)と予測される。
真の敗者は、新興国や金融制度が脆弱な国々で、預金のドル化加速や金融主権の弱体化が進むリスクがある。
📊Market & News
🟠Market Overview
⛓️L1 Blockchain
⛓️L2 Blockchain
💰DeFi
セキュリティ研究者らが1000万ドル規模のマルチチェーン攻撃の疑いを指摘したことを受け、THORChainの取引が一時停止された
AnthropicとOpenAIがトークン化したSolanaのPreStocksが、不正な株式譲渡に関する警告を受けて急落
🤑RWA・Stablecoin
S&P 500構成銘柄の決済企業Corpayは、BVNKと提携し、世界中の顧客向けにステーブルコインウォレットを追加した
Grove社、トークン化された実物資産向けに最大10億ドルの日次流動性を提供するプラットフォーム「Basin」をローンチ
🏢ETF・DAT
🤖AIエージェント
USDCが NEARのAIエージェントマーケットで機密インテント利用可能になり、34以上のネットワークでプライベートなドル建てエージェント決済が可能になった
RESIは、積極的な価格発見が行われていない不動産を対象とし、非公開の米国不動産評価 に特化したBittensorサブネットを立ち上げる
国家、法律、規制関連
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)とインターコンチネンタル取引所(ICE)はHyperliquidを規制するよう、米国の金融規制当局に圧力をかけている
上院銀行委員会が改訂した法案は、ステーブルコイン報酬やDeFiを取り上げる一方、トランプ大統領の仮想通貨関連の利益相反問題は回避している
その他
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