おはようございます。
先週1週間(5/30〜6/6)のweb3市場についてのまとめ記事となります。
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「クリプト→AI」への資本ローテーション説 — BTCが$60K割れ、記録的ETF流出は6/5に終了
今週のクリプトは明確なリスクオフでした。BTCは週間で約12%下落し、6/5には$60,000を割り込んで2024年10月以来の安値(一時$59,000台)。ETHも約11%安で$2,000を大きく割り込み、暗号資産時価総額は約$2.2兆へ(週間−約9%)。
一方で世界株は最高値を更新しており、複数メディアが「半年で約$4,000億がAIインフラへ流入する裏で、BTCは支配的ナラティブを失った」と総括。SaylorはStrategyのBTC売却を「BTCの問題ではなくAIローテーション」と擁護しました。
要は、「デジタルゴールド」「ハイベータのテック株」というBTCの二大ナラティブが同時に揺らいだ週です。ただし6/5にはBTC現物ETFの13営業日連続流出(ETHは17日連続)が終了し、わずかに純流入へ反転。Fear & Greedは10台(極度の恐怖)まで沈み、短期は売られ過ぎのサインも出ています。
「銀行・決済大手 vs ステーブルコイン」の主導権争いが表面化
6/5、JPMorgan・Citi・Bank of America・Wells Fargo などが、共有のトークン化預金ネットワークを2027年に立ち上げる構想が報じられました(The Clearing House運営)。ステーブルコインの利回りが預金流出を招く懸念への先制攻撃です。
同じ週に、Stripe・Visa・Mastercard が新しいステーブルコイン決済基盤を準備し、Coinbaseの参加も取り沙汰される報道も。8月にCircleとの収益分配契約更新を控えるCoinbaseの参加観測で、Circle(CRCL)株には逆風が吹きました。
ここがポイントで、CLARITY法のステーブルコイン利回り条項をめぐって、「銀行の預金」と「ステーブルコイン」が真正面からぶつかる構図が一気に鮮明になりました。
改正資金決済法が6/1施行、「暗号資産仲介業」の新登録制度がスタート
6/1、改正資金決済法が施行され、暗号資産・電子決済手段の「仲介業(媒介業務)」の新登録制度が始まりました。自社で資産を預からずに売買の媒介ができるようになります。
これまで日本でクリプトを扱うには交換業の登録が必要でしたが、仲介業ならフィンテック・証券・銀行が参入しやすくなります。
つまり、日本のweb3規制が「取引所中心」から「仲介・媒介を含む多層構造」へ広がった、ということ。後述のLINE BITMAX終了とは対照的に、制度は前進しています。
規制対象パーペ元年 — Kalshiが米国初のBitcoin無期限先物を提供開始
5/28にCFTCが初の規制対象パーペチュアル先物を承認し、6/4にはKalshiが米国初のBTC無期限先物の提供を開始しました。アルトコインのパーペ12種もCFTCに申請済みです。
これまでオフショアのDEXが独占してきた無期限先物市場に、規制された米国プレイヤーが正式参入しました。Coinbaseも7/21にUSDC担保のパーペを米国でローンチ予定です。
見どころは、米国リテールが規制チャネルでperpsにアクセスできる時代の幕開けで、オンチェーンDEXとの競争が新章に入ったことです。
Zcashの「4年見逃されたバグ」でZEC急落 — 発見にAnthropic Opus 4.8、AI監査の台頭
Zcashのシールドプール「Orchard」に、4年間見逃されていた致命的なゼロ知識回路のバグが見つかり、偽造ZECを無制限にミントできる状態だったと判明。ZECは一時30〜40%急落し、緊急ハードフォークで修正されました。
注目すべきは発見の経緯で、研究者がAnthropicのClaude Opus 4.8を使って実証コードを作成。AIが重大なスマートコントラクト/ZKバグを発見した象徴的な事例になりました。
これが意味するのは、プライバシーコインのZK回路の「検証可能性」に冷や水が浴びせられる一方、「AIによるオンチェーン監査」という新しい潮流が立ち上がってきた、ということです。
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面白いと思ったポストや記事を紹介します。
ヴィタリック、清算に依存しないオプション型DeFiの債務モデルを提案
6/3、ヴィタリック・ブテリンが、強制清算(リクイデーション)に頼る現行のDeFi債務モデルを、オプションを使った仕組みで置き換える構想を提示しました。
市場急変時の連鎖清算という、DeFiの構造的リスクを和らげる狙いです。今週のような急落局面でこそ刺さるテーマです。
レンディング設計の根本を問い直す提案で、DeFiの「次の設計図」を考えるうえで読んでおきたい1本です。
Hyperliquidの”インフラ化”が加速 — OpenSeaがperp予告、CoinbaseがEthenaと提携
6/3、NFT最大手のOpenSeaがHyperliquid基盤のパーペチュアル取引を予告。取引レールを外部サービスが採用する流れが鮮明になりました。
同日、Coinbase Venturesが公開市場でENAを購入し、Ethenaと流通提携。取引所とオンチェーン・プロトコルが「投資+流通」で深く結びついています。
つまり、オンチェーン金融の主役が単体プロダクトから「他社が乗るインフラ」へ進化している、というのが今週の裏テーマです。
Bitcoin最大の量子リスクは「ウォレット鍵」ではなく機関間通信データ
5/30、あるBitcoin初期投資家が、量子コンピュータの真の脅威は個人のウォレット鍵よりも「機関間で暗号化された通信データの蓄積」にあると警告しました。
「今集めて後で解読する」戦略で、銀行間メッセージが将来解読されるリスクを指摘しています。
ポスト量子暗号への移行が、個人ウォレットだけでなく金融インフラ全体の宿題だと気づかせてくれる論考です。
予測市場の規制が多面化 — CFTCに続きFTCも調査要求
6/4、米下院の民主党議員9名が、予測市場が消費者と規制当局に異なる説明をしているとして、FTCに調査を要求しました。
CFTC・州当局・議会調査に続き、消費者保護を担うFTCまで巻き込む形で論争が広がっています。
要は、Kalshi・Polymarketが急成長する裏で「誰がどう監督するか」が定まらず、規制の綱引きが続いている、ということです。
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🟠 Market Overview
下落基調の続く週でした。米イラン緊張の再燃と、Strategyの初のBTC売却公表・Mt.Goxの約$739M移動が下げを増幅。BTCは週間で約−12%、6/5に$60,000割れ(2024年10月以来の安値)、ETHは約−11%で$2,000を大きく下回りました。暗号資産時価総額は約$2.2兆(週間−約9%)、BTCドミナンスは60%割れでAI系・アルトへの資金シフトもうかがえます。Fear & Greedは10台=極度の恐怖まで低下しました。
ETF面が今週の最大トピックでした。BTC現物ETFは13営業日連続流出(過去最長、5月中旬以降の累計流出は$4.4B超、ETF総資産は$104B→$80Bへ)でしたが、6/5に連続流出が終了し純流入へ反転。ETHも17日連続流出を終えました。
⛓️ L1 Blockchain
💰 DeFi
🤑 RWA・Stablecoin
JPMorgan・Citi・BofA・Wells Fargo、共有トークン化預金ネットワークを2027年に構築へ(6/5)
Stripe・Visa・Mastercard、新ステーブルコイン基盤を準備(Coinbase参加観測でCircle株に逆風)(6/3)
Ripple、ステーブルコインRLUSDをトルコ3社経由で提供開始(高インフレ市場でUSDT/USDCに挑む)(6/2)
🏢 ETF・DAT(Treasury企業)
🤖 AIエージェント
国家、法律、規制関連
取引所・企業
その他
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Author:mitsui (@mitsuiio) — DEBUNK(Crypto&AI)founder。Crypto・AI 領域のリサーチャーとして活動。
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