おはようございます。9/8(火)の主要ニュースを紹介します。
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Circle、シンガポールのクロスボーダー決済Tazapayを買収へ。年換算$25B超の決済量を取り込む
Circleが9月8日、シンガポールのクロスボーダー決済企業Tazapayの買収を発表しました。買収額は非開示で、クロージングは2027年の見込み、シンガポール金融管理局(MAS)の承認が条件です。
Tazapayは年換算$25B超の決済量を持ち、60超の銀行・フィンテックのパートナーに、100超の市場をカバーする現地払い出しの経路を提供しています。Circleによれば、同社の取引量の約60%をステーブルコインが占めます。
Circleの決済担当シニアバイスプレジデントIrfan Ganchi氏は、この買収はUSDCをクロスボーダー商取引の既定の決済レールにする意味のある一歩だと述べています。要は、外部にあった決済経路を、そのまま自社の決済網の内側に取り込む形です。
イーサリアム財団、2029年12月までの量子耐性ロードマップを提示。Q-dayは早ければ2030年と想定
イーサリアム財団が量子耐性化のロードマップを公表しました。2029年12月までに、メインネット(L1)の実行層・合意層・データ層の3層すべてで量子耐性を確立するのが最終目標です。既存の暗号が破られる日(Q-day)は、早ければ2030年に来るという想定です。
財団はこの期限を、少なくとも2027年1月まで「変更不可」として扱います。次期大型アップグレード「Glamsterdam(グラムステルダム)」は2026年12月が目標で、その後5つを経て完全な量子耐性に届く計画です。
財団は次々期の「ヘゴタ」を、後続のPQアップグレードがスケジュール通りに進むかを見る最初のテストと位置づけました。ここがポイントで、期限を先に固定して工程のほうを逆算しています。
Swiftの共有元帳が初期利用可能に。DBSとシティが土曜に米ドルの国際決済を実行
DBSが9月7日、シンガポールのDBSとシティのニューヨーク支店の間で米ドルの国際決済に成功したと発表しました。取引はSwiftのデジタル台帳とトークン化預金を使い、実行日は9月5日の土曜です。異なる法域・時差でも銀行の営業時間に縛られずに決済できることを実証しました。
Swiftは翌8日、ブロックチェーン基盤の共有元帳が初期利用可能な状態になったと発表しました。6大陸の17行が、トークン化預金を用いた実取引のパイロットに向けて準備を進めています。DBSは取引が数分で完了したと説明し、最大2営業日という国際決済の業界水準に比べて大きな進歩だと主張しています。
見どころは、速さそのものより、営業時間と時差の制約を外せた点です。
その他のニュース
スイスフラン建てステーブルコインCHFDのサンドボックスが試験段階へ、SIXとTWINTが新規参加
9月8日付のプレスリリースで、スイス企業9社がCHFDのサンドボックスに参加し、プログラマブル決済とデジタル資産決済のテストを始めたことが伝えられました。
新規参加者は、金融市場運営者のSIXと決済アプリのTWINTです。イニシアチブ自体は4月に発足しています。
検証するのは、オンラインマーケットプレイスの不正削減、イベントチケットへの公平なアクセス、公的支払いの効率化です。つまり、通貨そのものの実験というより、決済の使い道を確かめる段階です。
ウズベキスタン、国債裏付けステーブルコインHUMOの決済実証を開始
NAPP(National Agency for Prospective Projects)が9月7日、Humo Digitalを中央銀行との共同監督下にある特別レジームの参加者として登録したと明らかにしました。
1トークン=1ウズベク・ソムのHUMOについて、発行・流通・償還をテストします。裏付けは政府証券で、20超の加盟店が決済のテスト準備を進めており、ライセンス取得済みの暗号資産取引所Asteriumがプロジェクトパートナーです。
規制当局は、担保の十分性と保全、サイバーセキュリティ、消費者保護、AML、金融・物価安定へのリスクを評価します。枠組みは2025年11月に承認済みで、中央銀行によれば当初の試験は12か月、プロジェクト全体の期間は最長3年です。要は、最初から出口の時期を切ったうえでの実証です。
AUSTRAC、1年間で暗号資産・送金業者の登録45件を取消・停止・更新拒否
豪AUSTRACが9月7日、過去1年で暗号資産・送金業者の登録45件を取り消し、停止し、または更新を拒否したと発表しました。休眠・破産・運営能力の不足が対象で、重要な変更の未報告、誤登録、重大なマネロン/テロ資金供与リスクを示すケースも理由に挙がっています。
CEOのBrendan Thomas氏は、登録を取り消された事業者はもはや営業できないと述べ、一部の事業者の関係者を豪州および海外の法執行当局に照会したと付け加えました。GetCoins名義で営業していたBA Digital Venturesは6月に仮想資産登録を取り消され、組織的な暗号資産投資詐欺に悪用された疑いでNational Anti-Scam Centreと連携して処理されています。
ただしAUSTRACは45社すべてを名指しせず、暗号資産と送金の内訳も示していません。あわせてWestern Unionの調査を開始し、Cryptolinkの暗号ATMネットワークを停止しました。つまり、掃除した規模だけが出ていて、中身はまだ見えません。
山陰合同銀行・NTTデータ・Securitize Japan、地銀本体による社債型セキュリティ・トークンの発行を検討開始
山陰合同銀行が9月8日、株式会社NTTデータおよびSecuritize Japan株式会社と共同で、デジタル証券を活用した資金調達モデルの本格検討を開始したと発表しました。まず同行自身を発行体とする社債型セキュリティ・トークンの発行可能性を検証します。
実現すれば「地方銀行本体による社債型セキュリティ・トークンの発行・販売としては初の事例」(同行調べ)になる見込みです。ただし現時点はあくまで検討開始の段階で、実施の可否は関係当局への確認と社内手続きを経て判断されます。
NTTデータの共同利用型システム「地銀共同センター」とSecuritize Japanの「Securitize PF」を連携させ、投資家が証券口座を新規に開設せず、同行のインターネットバンキングから申込画面へ進める形を想定しています。きっかけは2025年4月の社内ピッチコンテストで最優秀賞を取った「ごうぎんデジタルグリーンボンド」でした。制度面では、2026年5月27日に成立した第16次地方分権一括法が2027年4月1日に施行されます。要は、まだ発行が決まった話ではありません。
SBI新生信託銀行とSBI VCトレード、JPYSCの裏付け資産10億円分を短期国債で運用開始
両社が9月7日、円建てステーブルコインJPYSCの裏付けとなる信託財産のうち10億円分について、短期国債による運用を開始したと発表しました。JPYSCはSBI新生信託銀行が発行し、SBI VCトレードが流通を担う国内初の信託型円建てステーブルコインです。
2026年6月の改正資金決済法により、信託型ステーブルコインの裏付け資産は発行額の50%を上限に短期国債や定期預金でも運用できるようになりました。従来は原則として、普通預金などの要求払預金での管理が求められていました。
2026年9月7日時点で、JPYSCの発行残高は約201億円、レンディング申込額は約69億円、合計で約270億円の規模です。つまり、法改正で開いた運用枠を、発行体が実際に使い始めた形です。
Bernstein、Robinhood Chainの年間手数料が2028年に最大$160Mに達すると予測
Bernsteinのアナリストが9月8日付のレポートで、Robinhoodのブロックチェーンが2028年までに年間$160Mの手数料を生むと予測しました。根拠はトークン化株式の取引需要の拡大です。
トークン化株式はチェーン総取引高の約27%を占めるまで伸びた一方、ネイティブのミームコインペアの取引は7月1日のローンチ時の100%から36%へ下がりました。BernsteinはUniswap上でミームコインと株式トークンをペアにするAMMプールが、双方に「反射的な需要(reflexive demand)」を生んでいるとみています。
DefiLlamaによれば、同チェーンは直近24時間で$2.13Mを稼ぎ、日次手数料で首位に立っています。要は、ミームコインが集めた流動性が株式トークンの側に回り始めた、という読み筋です。
Ledger CTO、AI時代のバグ報告に「他人のリスクでアテンションを稼ぐな」と警告。Trezorも同調
ハードウェアウォレットのLedgerとTrezorが、脆弱性のより責任ある開示を呼びかけました。AIによってバグの発見も悪用も容易になった一方で、修正前に詳細を公表する研究者が出ていることを問題視しています。
Ledger最高技術責任者のCharles Guillemet氏は9月7日のX投稿で、修正前の公表を「他人のリスクでアテンションを稼ぐ行為(attention farming with someone else’s risk)」と表現しました。バグは非公開で報告し、公表前に修正のタイムラインを合意すべきだとし、90日を一般的な既定値に挙げつつ、深刻度と修正に要する作業次第で柔軟にすべきだとしています。
Trezorのセキュリティ責任者Jan Komárek氏はCointelegraphに対し、90日はベンダー側のコミットメントでもあり研究者だけの話ではないと述べました。まず自社に来てタイムラインを合意し、その期間内に修正を出せなければ公表してかまわない、とも呼びかけています。ここがポイントで、期限を守る責任を売り手の側にも置いています。
FLOP、AIエージェントが計算資源を自律調達するネットワークの技術仕様とトークノミクスを公開
BitMEX共同創設者のアーサー・ヘイズ氏が率いるFlop Labsの「FLOP」ネットワークが9月7日、技術仕様とトークノミクスの概要を公開しました。AIエージェントが自律的に計算資源を調達し、暗号資産で支払うインフラを目指すものです。
仕組みは、エージェントがFLOPでマイナーに推論処理を依頼し、マイナーが一般的なGPUで推論を実行して証明を提出、バリデータがそれを検証するというものです。コンセンサスは「Proof of Useful Inference(PoUI=有用推論の証明)」と呼ばれます。
ジェネシス供給量は約24億8,346万FLOPで、VC向けのプレマインやトークンセールを行わず、エアドロップで配布します。ブロック報酬は初期96FLOPから730日ごとに半減し、5回の半減後は3FLOPを恒久維持、初期の配分はマイナー75%・バリデータ10%・AIエージェント10%・一般ステーカー5%です。つまり、報酬設計を計算資源の出し手に寄せています。
ハウス食品グループ本社、JPYCを抽選100名に贈呈。万博SBT保有者は当選確率10倍
ハウス食品グループ本社が9月8日、電子決済手段型ステーブルコインJPYCを抽選で100名に贈る「JPYCおすそわけキャンペーン」を開始しました。実施期間は9月27日までで、株式会社HashPortが技術協力しています。
応募は特設サイトから「HashPort Wallet」にログインし、対象のSBT(譲渡不可のデジタル証明トークン)を獲得する形です。当選者には1人あたり1,000JPYCが贈られます。
大阪・関西万博の会期中に配布されたキャラクター施策のSBTのうち、対象4種を保有する応募者は、当選確率が通常の10倍になります。要は、万博で配った証明トークンを、そのまま次の顧客接点に使っています。
Hunter Biden、ミームコイン「LAPTOP」の9月9日ローンチを本人が確認。供給の5分の1をエアドロップ
Hunter Biden氏が9月7日の午前10時55分(米東部時間)、認証済みのXアカウントにティッカー「$LAPTOP」と9月9日という日付を投稿しました。ノートPCを扱ったFox Newsのセグメントの31秒クリップが添えられ、1時間で250,900ビューに達しています。
投稿はThe Wall Street Journalの報道の4分後でした。記事はVicky Ge Huang記者によるもので、見出しは「Hunter Biden (and His Laptop) Enter the Cryptosphere With New Meme Coin」です。
供給の5分の1がエアドロップに充てられ、対象にはTRUMPで含み損を抱えるウォレットが含まれます。The Wall Street Journalによれば、Biden氏のSubstack購読者と、ビデオジャーナリストのAndrew Callaghan氏が持つメーリングリストも対象です。TRUMPは現在、最高値から97%下で取引されています。ここがポイントで、配布先の設計に、別の政治家関連トークンで損を抱えた層が名指しで入っています。
ブラジルの銀行がクリプト取扱いを拡大、中銀規制の整備が後押しとDecryptが報道
Decryptが9月7日、ブラジルの大手銀行が暗号資産の取り扱いを広げていると報じました。運用資産で同国最大のItaúは投資アプリで15銘柄、同国最大のフィンテックであるNubankは28銘柄を扱い、Banco do Brasilは1月からBTC・ETHの直接購入を始めています。
背景にあるのは規制の整備です。ブラジルは2022年にLegal Framework for Virtual Assetsを可決して中央銀行に権限を与え、2025年11月に公表した3つの決議で、顧客の取引・保管・送付を扱う企業に免許、最低資本、顧客口座の分別を義務づけました。遵守期限は2026年10月30日です。
Resolution 521はドル連動トークンの購入・交換を外国為替取引として扱い、海外送金と同じ報告水準を課します。Banco Safraは2025年9月に自行のドル連動ステーブルコインSafra Dólarを発行し、カストディを全て自社で保有しています。国内では約120社のクリプト企業が営業しており、大半が未免許のまま10月30日の期限に向かっています。つまり、銀行が入ってくるのと同じタイミングで、無免許組の締め切りも来ています。
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