【8/14(金)~8/18(火)News Report】米SECが暗号資産規則案の採決会合を延期 / 米財務省がGENIUS法のステーブルコイン規則案を提案 / Ethereum次期アプデ「Hegotá」が66提案に絞り込みなど
主要ニュースまとめ
おはようございます。 8/14(金)~8/18(火)の主要ニュースを紹介します。
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米SEC、暗号資産規則案の採決会合を延期。背景にホワイトハウスの要請か
米SECが、8月14日に予定していた暗号資産関連の規則案の採決会合を延期しました。対象は、証券登録によらない資金調達枠「Regulation CryptoAssets」と、証券トークンの取引に関する「イノベーション例外」の2本です。
CoinPostが伝えた業界関係者の話では、ホワイトハウスが「この2つの取り組みがCLARITY法を巡る交渉を複雑にしかねない」と懸念を示したことが背景にあるとされています。CLARITY法の上院採決は9月中旬が見込まれています。業界側からの牽制もありました。全米証券業金融市場協会は2025年6月の書簡で、SECが法定権限を超えて広範な規制緩和に踏み込めば訴訟もありうると警告しています。
米財務省、GENIUS法にもとづくステーブルコイン規則案を提案。パブコメは60日間
米財務省が、GENIUS法にもとづくステーブルコインの規則案を提案しました。誰が米国でステーブルコインを発行・販売できるのかを連邦レベルで定義する内容で、パブリックコメントは60日間、期限は10月中旬です。
対象になるのは、ステーブルコインの発行者、銀行規制当局、市場規制当局、米国の暗号資産プラットフォームや取引所です。Tetherのような海外の発行者も視野に入ります。財務省は、ステーブルコインを従来の証券法にあてはめるのではなく独立したカテゴリーとして扱う方針を示し、「決済用ステーブルコインは効果的な決済・清算の手段として機能すべき」で、従来の投資向けルールを当てるとその目的を損ないかねないと述べています。
規則整備の1年の期限は先月失効しており、法の施行日は2027年1月18日です。ベッセント財務長官は、イノベーションと成長に確実性を与える規則を急いで整えていると説明しています。要は、期限を過ぎてから中身の議論が本格化した形で、移行期間の設計が残る論点になりそうです。
Ethereum次期大型アップグレード「Hegotá」、66提案に絞り込みへ。プライバシー強化が焦点
Ethereumの次の大型アップグレード「Hegotá」に向けて、開発者が66件のEIP(Ethereum改善提案)を絞り込む作業に入りました。実装は2027年が目標で、今後のコア開発者会議で現実的な候補が固まっていきます。
現時点で採用が確定しているのはFOCIL(EIP-7805)だけです。これは検閲耐性(特定の取引が意図的に除外されにくくする性質)を強化するものです。焦点はプライバシーで、研究者のToni Wahrstätter氏が、取引を「フレーム」に分割できるFrame Transactions(EIP-8141)、口座ごとに個別のカウンターを持たせるKeyed Nonces(EIP-8250)、直近の暗号学的な記録を参照できるRecent Roots(EIP-8272)の3件を推しています。
これらが入ると、Privacy PoolsやRailgunのようなプライバシー用途のアプリが外部のリレーサービスへの依存を減らし、プロトコル側でガス代を直接扱えるようになります。ここがポイントで、8月にVitalik Buterin氏が示した刷新ロードマップの「プライバシー」が、具体的なEIPの形で降りてきました。
その他のニュース
トランプ家が関わるWorld Liberty、OCCから国法信託銀行の条件付き認可
米通貨監督庁(OCC)が、World Liberty Financialに「World Liberty Trust Company, National Association」としての条件付き認可を与えました。USD1に紐づくドル建てステーブルコインの発行と、デジタル資産のカストディを計画しています。
Cointelegraphによれば、トランプ家の事業体が株式の38%を保有し、2025年1月にはアブダビの投資会社が$500Mで49%の株式を取得しています。審査を統括したOCC長官のJonathan Gould氏は2025年にトランプ大統領が指名した人物で、OCCは法定の職務と倫理上の義務に沿って行動したとしています。
エリザベス・ウォーレン上院議員は「金融システム史上もっとも露骨な自己取引」と述べ、対抗する法案を提出しました。つまり、認可そのものより利益相反の側が争点になっています。
Galaxy、CLARITY法の成立確率を10%まで引き下げ
Galaxy Digitalのリサーチ責任者Alex Thorn氏が、CLARITY法の成立確率を10%に引き下げました。5月22日の75%、6月6日の60%、6月26日の50%からの連続的な下方修正です。
理由は、上院の再開が9月14日で使える会期が2〜3週間しかないこと、政府関係者の暗号資産保有を巡る倫理規則が未決着なこと、ステーブルコインの利回り条項で銀行業界の圧力が続いていることです。
Thorn氏は、可決には会期のほぼ全部を使い切る必要があると述べています。要は、200社超が支持していても時間が足りない、という見立てです。
韓国の放送通信審議委員会、Polymarketの接続遮断を議決
韓国の放送通信審議委員会(KCSC)が、Polymarketへの接続遮断を議決しました。国内で違法な賭博サービスを提供していると判断したものです。2026年5月に審議を始め、7月に事業者側の意見陳述を経ています。
委員会は、刑法の賭博開帳・常習賭博に関する規定とスポーツ振興関連法に抵触するとし、利用者が結果に関与できない勝者総取りの構造が射幸心を過度にあおると指摘しました。市場の作成・取引ルール・入出金・手数料をすべて運営側が握っている点も理由に挙げています。
Polymarketは、ノンカストディアルなP2P取引でスマートコントラクトが動くため賭博の主催者にあたらないと反論しました。フランス・ドイツ・イタリア・インドネシアも同様の措置を取っています。
Kalshi、ワシントン州でスポーツ・選挙など広範な予測市場の提供を差し止め
ワシントン州キング郡上級裁判所のJohn McHale判事が、Kalshiに対してスポーツ・選挙・政治・エンタメ・文化・テック・科学などに紐づく契約の提供を差し止める仮処分を出しました。商品・気候・経済・金融のカテゴリーは対象外です。
8月19日までにIPアドレスと居住地に基づくジオフェンシング、9月2日までにGeoComplyの複数ソース型システムの導入が求められています。7月に出た当初の差し止めに続くものです。
Kalshiは、CFTCが専属の管轄を持ち連邦の商品法が州の賭博法に優先すると主張していますが、州の控訴裁は執行停止の申立てを退けました。ニック・ブラウン州司法長官は、違法な賭博営業の責任を問うと述べています。
Bitpanda、オーストリア初の公表されたMiCA執行で€70,000の制裁金
オーストリア金融市場庁(FMA)が、Bitpanda GmbHに€70,000(約$81,150)の制裁金を科しました。EUのMiCAにもとづくFMA初の公表された執行事例です。
違反の中身は、公開の20営業日前までに必要なホワイトペーパーを提出しなかったことと、マーケティング資料で規制当局の審査や提供者の責任に関する必須の記載を欠いたことです。
Bitpandaは、実質的な違反ではなく「タイミングと形式面の指定」の問題だとして、当局と継続的に協議したうえで簡易な合意手続きで決着させたと説明しています。つまり、MiCAの執行はまず形式要件から始まりました。
アイルランド、初の国家AML戦略でプライベートウォレット送金に「強化チェック」
アイルランド財務省が8月14日、同国初の国家マネーロンダリング対策(AML)戦略を公表しました。2030年までを対象とし、2026年6月の30項目の行動計画を土台にしています。
EUの資金移動規則(TFR)の残りの部分を実装するもので、プライベートウォレットが絡む送金への強化チェックと、暗号資産サービス業者が海外の暗号資産企業と取引する際の厳格なデューデリジェンスを求めます。EU全体のAMLRは匿名の暗号資産口座を禁じる一方、事業者がアクセスも管理もできない自己管理型ウォレットは適用除外で、こちらは2027年7月施行です。
サイモン・ハリス財務相は、犯罪組織が新しい技術や暗号資産、複雑な国際金融網を悪用していると述べ、アイルランドを犯罪収益の洗浄の場にはしないとしています。賭博規制当局にも2027年Q2までに暗号資産のデューデリ基準を定める役割が課されました。
CFTC、AIの計算能力に連動する先物に意見公募へ。CMEは10月5日の上場を予定
CFTCが、AIの計算能力に連動する先物契約について意見公募を行う方針です。ホワイトハウスの行政管理予算局に意見要請を提出しており、30〜60日のパブリックコメントが見込まれます。
CME Groupは10月5日に2本のコンピュート先物の上場を予定しており、価格の指標はSilicon Dataが提供します。承認されれば、AIの計算能力が原油や電力のように取引されることになります。
TD Lombard・ゴールドマン・サックス・ブリッジウォーターの分析では、2026年のAIインフラ投資は米GDPの約2〜2.5%に相当します。見どころは、ホワイトハウスの審査がCMEとICEの上場スケジュールにどう効くかです。
Binance、ロシア当局にテロ資金供与事件の顧客情報を提供=ロイター報道
ロイターが8月17日、Binanceがロシア当局に顧客の取引情報を提供していたと報じました。ウクライナ支援団体への寄付に関する情報が含まれていたとされます。
対象はロシア人ITエンジニアのYuri Berensky氏で、ロシア連邦保安庁が2025年9月に逮捕し、アゾフ旅団を含むウクライナの軍事組織へ$700超を送金したとしてテロ資金供与の容疑をかけています。データの提供は2025年で、同氏は公判を待って勾留が続いています。
Binanceは、各国の法令とプライバシー規制に従って捜査機関の要請に対応していると説明しています。ただ、同氏がブルガリアの居住権を持つことからGDPR上の義務に反した可能性がある、という法律専門家の指摘も出ています。
Strategy、先週もビットコインを売買せず。MSTR株の売却で$333.7Mを調達
Strategyが8月10〜16日の週にビットコインの購入も売却も行わず、保有量は840,447 BTCで変わりませんでした。
一方でMSTR普通株3,458,866株をATM(市場価格連動型)プログラムで売却し、手数料差引後で$333.7Mを調達しています。内訳は優先株STRCの買い戻しに$132.2M、STRCの配当準備に$52.4M、ドル現金準備の積み増しに$149.1Mです。
8月16日時点のドル準備は$4.8Bに達しました。つまり、いまのStrategyはBTCを積むより、優先株の配当と債務の支払い余力を固める局面に入っています。
Bitmine、9,926 ETHを買い増し。Ethereum供給の4.8%を保有
Tom Lee氏が率いるBitmineが先週さらに9,926 ETHを買い増し、保有量は581.5万ETHになりました。1 ETH=約$1,904で約$11B相当です。
Ethereumの総供給の4.8%にあたり、同社が掲げる5%の目標に近づいています。2025年6月の設立以来、週次の買い増しを続けています。$4Bの自社株買い枠でも170万株を追加取得し、保有は2,080万株になりました。
Lee氏は、金融環境の緩和が暗号資産の追い風になるとし、ETH/BTC比率が数年来の下降トレンドを抜けたことが、トークン化やAIエージェント用途によるETH需要の認識につながっていると述べています。
トヨタファイナンス、総額10億円のトークン化社債の募集を開始
トヨタファイナンスとトヨタファイナンシャルサービスが、総額10億円・年限1年のトークン化社債の募集を始めました。ブロックチェーン基盤はBOOSTRYが提供する「ibet for Fin」です。
申込期間は8月18日から9月2日17時まで、申込可能額は10万円から9,990万円(1単位10万円)、発行日は10月27日です。財務アドバイザーはSMBCグループとSMBC日興証券、社債管理者は三井住友銀行が務めます。
特徴は、証券口座を開設せずTOYOTA Walletアプリから申し込める点です。トヨタグループとして初の自社完結型の証券募集になります。
リップル、韓国・全北銀行と提携。地方銀行では初のRipple Payments導入
リップルが韓国の全北銀行と提携し、企業向けの国際送金にRipple Paymentsを導入します。韓国の地方銀行としては初めての採用です。
対象は貿易会社・ITスタートアップ・動画配信企業など、海外取引を行う法人です。SWIFT経由で数日かかっていた送金が、24時間365日、数秒から数分で完了するとしています。
リップルにとって2026年の韓国3件目の提携で、教保生命(トークン化債券の決済)とKbank(ウォレット基盤)に続きます。決済にXRPやRLUSDを使うかどうかは明らかにされていません。
Monad、初期投資家向けに最大$60Mの買い戻し枠を用意するもほぼ全員が辞退
Monad Foundationが、初期投資家からロック中のMONトークンを割引価格で買い戻す枠を最大$60M用意しましたが、ほぼ全員が応じませんでした。割引率も実際の消化額も公表されていません。
MONは約$0.021で、パブリックセール価格の$0.025を16%下回る水準です。財団は「投資計画が変わった初期投資家に流動性を提供しつつ、残る保有者を長期で揃える設計だった」と説明しています。
一方でMonad上のDeFiは7〜8月の6週間で約150%伸び、TVL(預けられた資産の総額)は約$360Mから約$895Mになりました。つまり、トークン価格とネットワークの利用が逆を向いています。
Compound、新経営陣4人と約$52Mの開発予算で機関投資家シフト
Compound Financeが新経営陣を発表しました。エグゼクティブディレクターにAaron Schnarch氏、COOにChristopher Donovan氏、CPOにStephen Lyu氏、CTOにLeo Aikelman氏が就きます。
あわせてDAOが約$52Mの開発予算を承認しました。プロトコル史上最大で、RWA(現実資産)のネイティブ対応、資本効率の改善、金融機関がオンチェーン金融を自社プラットフォームに組み込むための連携ツールが柱です。
最初の機関投資家向けプロダクトは「数週間以内」に出るとしています。2018年の開始以来、累計約$480Bの預入・貸出を処理して不良債権はゼロだと説明しています。
Neynar、買収から7か月でFarcasterの新オーナーを探し始める
Neynarが、2026年1月21日にMerkle Manufactoryから買い取ったFarcasterについて、7か月で新しい引き受け手を探し始めました。プロトコル本体・アプリ・トークン発行ツールのClankerが対象です。
共同創業者のRish Mukherji氏は、あれから多くが変わり、次に必要なことに自分たちは合っていないと述べ、チームを解散して残るバランスシートを返還するとしています。
プロトコル手数料はQ1の$35.43Mから8月中旬までで$376,740に落ち込み、Q3のトークン買い戻しは止まりました。直近24時間の手数料は$4,001です。Base上の宝くじMegapotが関心を示しています。
Harmony、10万件超の取引を巻き戻すロールバック計画を発表
Harmonyが、ONEの不正発行を受けて10万件超の取引を巻き戻す計画を発表しました。戻す先はShard 0のブロック92,730,034とShard 1のブロック94,978,278で、8月11日23:00 UTC時点が基準です。
バリデータが対象ブロックを反映した差し替えデータベースを使い、v2026.1.2で問題のあるブロックハッシュを拒否します。追跡精度は初期モデルで99.9%超、手数料を含めた精緻版ではほぼ100%としています。
ブラックリスト化や取引の選択的な再実行も検討しましたが、追跡した額をすべて焼却すれば無関係な資金やサービスに影響しかねないとして見送りました。つまり、公平性を理由にチェーンごと戻す道を選んだことになります。
10年以上動いていないビットコインが356万BTCに。流通量の約17.7%で過去最高
10年以上動いていないビットコインが356万BTCに達し、流通量の約17.7%と過去最高になりました。CryptoQuantのDarkfost氏の分析です。
直近30日だけで約1.4万BTCが新たに「10年以上未移動」の区分に入りました。Binance共同創業者のCZ氏は、既存のビットコインの10〜20%は紛失・凍結・回復不能な状態にあるとの見方を示しています。
半減期で新規発行が4年ごとに減るなか、実際に売買できる供給はさらに細っていく計算になります。ここがポイントで、上限2,100万枚という数字より、実質的に動く枚数のほうが効いてきます。
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