【06/12(金)~06/16(火)News Report】MiCA移行期限が7/1に終了 / KrakenとCoinbaseが米国向けパーペチュアル投入 / 北陸銀行のDCJPYが商用化へなど
主要ニュースまとめ
おはようございます。
06/12(金)~06/16(火)の主要ニュースを紹介します。
Pickup News
EUのMiCA移行期間が7/1に終了、ポーランドは期限直前に3度目の拒否権
EUの暗号資産規制MiCA(暗号資産市場規制)の移行期間が、いよいよ7/1で終了します。あたらしい経済によると、移行期間中に既存登録されていた1,200社超のうち、正式なCASP(暗号資産サービスプロバイダー)認可を取得できたのは2025年5月時点で約210社にとどまり、8割超が未認可のまま期限を迎える見込みです。未認可の事業者は、7/1以降はEU域内でのサービス提供を停止する必要があります。ESMA(欧州証券市場監督機構)は4月の段階で、この移行の遅れに警鐘を鳴らす声明を出していました。
足並みがそろわない国もあります。Cointelegraphによると、ポーランドのナブロツキ大統領は6/12、国内の暗号資産法案に3度目の拒否権を発動しました。ポーランドはEU加盟国で唯一、MiCAを国内で施行するための実施法をいまだ持っていません。大統領府は、自らが求めた16の修正のうち1つしか反映されなかったと主張しており、拒否権を覆すには議会で263票が必要になります。
つまり、MiCAという統一ルールができても、実際にそれを運用する受け皿(認可の処理能力や国内法)がまだ追いついていない、ということです。期限後は域内でサービスを続けられない事業者が大量に出る可能性が高く、ここからの数週間でEUの暗号資産マップがどう塗り替わるか、要注目です。
KrakenとCoinbaseが米国向けパーペチュアル先物を投入、デリバティブがオンショアへ
CoinDesk Japanによると、Krakenは6/15、米国の顧客向けにパーペチュアル先物の提供をKraken Proで開始しました。CFTC規制下の取引所Bitnomial経由で提供し、対象はBTC・ETH・SOL・XRP・ADA・LINK・DOGE・LTC・AVAXの9銘柄です。同日、Coinbaseも4つのテーマ別株価指数に連動するパーペチュアルを投入しています。
パーペチュアル(無期限先物)は、これまで米国外を中心に取引されてきた巨大市場で、昨年は米国外だけで60兆ドル超の取引高がありました。米国ではCFTCが5月にKalshiのBTCパーペチュアルを承認し、6月末で失効するノーアクションレターによって、規制対応への移行の道筋が明確になっていました。大手がこのタイミングで一斉に動いたのは、その地ならしを踏まえてのものです。
ここがポイントで、これまで規制の壁から海外取引所に流れていたデリバティブ取引が、いよいよ「オンショア(米国内)」に戻ってくる流れが本格化しています。米国の規制下で大手2社が同日に投入したインパクトは大きく、デリバティブの主戦場が動く可能性があります。
北陸銀行とディーカレットDCP、トークン化預金「DCJPY」決済の商用化で基本合意
あたらしい経済によると、ほくほくフィナンシャルグループ傘下の北陸銀行とディーカレットDCPは、トークン化預金「DCJPY」を使った決済の商用化に向けて基本合意しました。DCJPYネットワーク上で、2027年度中のサービス開始を目標としています。DCJPYは、銀行預金をブロックチェーン上でデジタル化した円建てのトークン化預金です。
想定されているユースケースは幅広く、国内外のB2B決済、デジタル給与振込、そして地域通貨などが挙げられています。地方銀行が地域経済に根ざしたかたちでトークン化預金を商用化しようとしている点が特徴的です。
要は、ステーブルコインとは別の「銀行預金そのものをデジタル化する」というアプローチが、いよいよ実証から商用化のフェーズに入ってきたということです。地銀が給与振込や地域通貨という生活に近い場面で使おうとしているのが、見どころです。
その他のニュース
Sui、手数料ゼロ化でステーブルコイン送金が5日間に約650億ドル
Suiがプロトコルレベルでステーブルコイン送金をガスレス化し、メインネットで稼働を開始しました。
CertiKのデータによると、6/10以降の5日間で約650億ドル分が処理され、対応資産はUSDC・AUSD・FDUSD・USDYなどです。
手数料ゼロが送金量にどこまで効くかが見どころで、決済レイヤーとしての存在感を高めにきています。
バイナンス、米国株裏付けのトークン化証券「bStocks」取引開始
バイナンスが、米国株を1対1で裏付けるトークン化証券bStocksの取引を開始しました。
ローンチ銘柄はCircle・Micron・NVIDIA・Sandisk・Teslaの5銘柄で、BNB Chain上のBEP-20として発行されます。米国人向けには非提供で、適格ユーザーは24時間365日取引できます。
株式のオンチェーン化(RWA)の流れが取引所主導でも広がってきた、ということです。
フィリピン中央銀行、上場規制を厳格化しプライバシーコインを禁止
フィリピン中央銀行(BSP)が、VASP(暗号資産サービス事業者)に上場前のデューデリ・継続監視・上場廃止基準を義務付けました。
Decryptによると、MoneroやZcashなどのプライバシーコインが対象から排除されます(別途、昨年定められたVASPの必要資本は約180万ドル)。
採用率の高い新興国でも、上場の入口を絞る規制強化が続いています。
ナイジェリア上院、VASPライセンス制を導入する規制法案を第二読会で可決
ナイジェリア上院が「仮想資産サービスプロバイダー規制法案」を第二読会で可決しました。
VASPにライセンス・コンプライアンス・報告義務を課す内容で、資本市場委員会が4週間以内に勧告をまとめる見込みです。
アフリカ屈指の取引規模を持つ国が制度整備に動き始めた点が注目されます。
ジンバブエ、仮想通貨事業者の登録制度を導入
ジンバブエが、暗号資産事業者に対し金融情報機関への登録を義務付ける制度を導入しました。
登録料500ドル・年間更新料400ドルで、証明書は1年有効・譲渡不可、無登録は刑事訴追の対象です。
P2P市場を制度の中に取り込むのが狙いで、新興国の段階的な制度化の一例です。
日本のbitbank、Polymarket関連の送金を取り締まり
bitbankが、予測市場Polymarketに紐づく取引について、賭博規制を理由にアカウント停止の可能性を警告しました。
Cointelegraphが報じたもので、国内取引所が予測市場関連の資金移動に踏み込んだ動きです。
日本の賭博規制と予測市場の相性の悪さが、改めて浮き彫りになっています。
CFTC、予測市場の管轄をめぐりニューメキシコ州を提訴
CFTCが、予測市場の規制権限をめぐってニューメキシコ州を提訴しました。
連邦と州のどちらが予測市場を規制するのか、その線引き争いが訴訟に発展したかたちです。
急成長する予測市場の「誰が監督するか」が、いよいよ司法の場に持ち込まれました。
元SEC・CFTC議長のゲンスラー氏、「予測市場は州規制を覆さない」と主張
ゲンスラー元議長が、予測市場は州の規制を覆すものではない、と主張しました。
連邦CFTCの管轄拡大に対する慎重論で、ニューメキシコ州を提訴したCFTCの立場と対をなす論点です。
連邦か州かという同じ問いに、規制側の重鎮から異論が出てきたのがポイントです。
FTXのSBF、詐欺・共謀の刑事有罪判決をめぐる控訴が棄却
元FTXのサム・バンクマン・フリード氏の、詐欺・共謀罪に関する控訴が棄却されました。
CoinDesk Japanが報じたもので、FTX破綻に伴う司法プロセスの大きな節目となります。
業界最大級の破綻事件の刑事責任が、改めて司法に追認されたかたちです。
WLFI、UFC大会の公式パートナーに。USD1で12.5万ドルの選手ボーナス
トランプ一族が関与するWLFIが、UFC「フリーダム250」(ホワイトハウス南庭で開催)の公式パートナーになりました。
ステーブルコインUSD1で12.5万ドルの選手ボーナスを支給します(パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトのボーナスプール全体は25万ドル)。受賞者は計42.5万ドルを受け取ります。
ステーブルコインがスポーツ興行のスポンサー文脈に入り込んできた事例です。
Pudgy Penguins、モバイルゲーム「Pudgy Party」を終了し「Pudgy World」に注力
Pudgy Penguinsが、Mythical Gamesと共同開発したモバイルゲームPudgy Partyを終了します。
同作はApp Store1位・100万ダウンロードを記録しましたが、ブラウザベースのPudgy Worldに集約する方針です。
ヒット作でも軸を一本に絞る、NFTプロジェクトのプロダクト戦略の見直しです。
ソラナ財務最大手Forward Industries、競合3社に買収提案も全社拒否
約700万SOLを保有するForward Industries(HSDT)が、競合3社に全株式交換による買収を提案しました。
約10%のプレミアムを提示しましたが、2社が拒否・1社が無回答で、提案は不成立に終わっています。
暗号資産トレジャリー(DAT)企業の再編が、思うように進んでいない実情がうかがえます。
Hyperliquid上のVentuals、OpenAI・AnthropicのプレIPO予測市場を閉鎖
Hyperliquid上で稼働していたVentualsが、OpenAIやAnthropicのプレIPO予測市場を閉鎖しました。
全ポジションを清算し、HYPEを返還して別プロジェクトに合流します。稼働中の取引量は6.5億ドル超でした。
注目を集めたプロダクトでも、たたんで作り直すというWeb3らしい動きです。
Base上のDEX Aerodrome、予測ベースの流動性配分「Predictive Allocation」へアップグレード
Base上のDEX Aerodromeが、週次投票に代わる新メカニズムPredictive Allocationを7月に導入予定です。
将来の流動性需要を正確に予測した参加者ほど、収益の大きなシェアを得られる仕組みです。
流動性配分そのものを予測市場化するという、ユニークな設計です。
イーサリアム、累計開発者が100万人を突破
Electric Capitalのデータで、イーサリアムの累計開発者が1,012,824人に到達しました。
直近12カ月の活動者は約23.2万人で、次期ハードフォーク「グラムスターダム」やポスト量子暗号への移行、L2統合が焦点です。
価格とは別軸で、開発者基盤という土台が積み上がっていることがわかる数字です。
Standard Chartered、UniswapのUNIに2030年末100ドルの目標
Standard Chartered Global ResearchがUniswapのカバレッジを開始しました。
トークン化されたRWAの取引ハブと位置づけ、2030年末のUNI目標を100ドル(現値の約34倍)に設定しています。
大手金融がDEXのトークンに強気の長期目標を出した点が注目されます。
Strategyの「BTC強制売却連鎖説」にウォール街2社が反論
Strategyが追加でBTCを購入し続けるなか、市場では「強制売却連鎖」への懸念がくすぶっています。
これに対しベンチマーク社などが反論し、「約10億ドルの現金準備を配当に充てるまで売却の可能性は低い」と指摘しました。総保有は846,842BTCです。
懸念は根強いものの、足元の財務余力からは即時の売却圧力は低い、という見立てです。
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