【5/27(水)~5/28(木) Crypto News Report】トランプ大統領が「恒久的な仮想通貨市場構造」法制化を宣言 / マスターカードがNY州ビットライセンス取得 / ロビンフッドがAIエージェント取引機能を展開 など
主要ニュースまとめ
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
5/27(水)~5/28(木)の主要ニュースをまとめてご紹介します。
Pickup News
トランプ大統領、「恒久的な仮想通貨市場構造」の法制化を宣言 — ゲンスラー前SEC体制を批判
5/28、トランプ大統領が「恒久的な仮想通貨市場構造(permanent crypto market structure)」の法制化を進めると宣言しました。ゲンスラー前SEC委員長時代の規制強化路線を改めて批判し、自政権がクリプト政策を主導する姿勢を再表明した形です。
背景には、CLARITY法の8月成立が政治環境悪化で困難になりつつある状況があります。TDコーウェンは「クラリティ法の8月成立は難しく、法制化は2027年以降にずれ込む可能性」と指摘しており、トランプの今回の発言は立法停滞への巻き返しと読み解けます。
同時にトランプは予測市場を巡ってもCFTC(連邦規制)を支持し、州当局を強く牽制する発言をしています。「クリプト規制を連邦レベルで一元化する」という政権の一貫した方向性が、市場構造・予測市場の両面で鮮明になった週でした。米国クリプト規制の枠組みが今後数年の業界地図を決める局面です。
マスターカード、NY州金融サービス局からビットライセンスを取得 — ステーブルコイン・トークン化預金対応へ
5/27、マスターカードがニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)からビットライセンスを取得したと発表しました。これにより、ステーブルコインやトークン化預金に対応した決済インフラを正式に整備できるようになります。
ビットライセンスはNY州が発行する仮想通貨事業者向けの厳格なライセンスで、Coinbase / Circle / PayPal等の限られた企業のみが保有しています。決済ネットワーク最大手のマスターカードがこれを取得したことは、伝統的決済インフラとステーブルコインの統合が「実験」から「本番」フェーズに移ったことを意味します。
Visa / PayPalのステーブルコイン戦略と合わせ、決済ジャイアントによるオンチェーン金融の取り込みが加速しています。マスターカードの数億枚のカード基盤がステーブルコイン決済に対応すれば、リテール層へのクリプト浸透が一気に進む可能性があります。
ロビンフッド、AIエージェント向け取引機能「Agentic Trading」をベータ展開 — 暗号資産・先物にも拡大へ
5/27、ロビンフッドが利用者が外部のAIエージェントを接続して取引を自動化できる新機能「Agentic Trading(エージェンティックトレーディング)」をベータ版で提供開始しました。今後、暗号資産や先物取引にも拡大する計画です。
これは、ユーザーが市場を常時チェックする必要をなくし、AIエージェントにポートフォリオ管理や売買執行を委ねる仕組みです。MoonPay × ChatGPT(前週)、コインチェック × Komlock lab(後述)と合わせ、「AIエージェントが金融取引を自律実行する」時代が、大手リテール証券から本格化しています。
含意は大きく、リテール投資のUXが「自分で画面を見て取引する」から「AIに任せて結果を受け取る」へ転換する転換点です。一方で、AIエージェントによる自律取引の規制・責任所在は未整備で、今後の制度設計が焦点になります。
その他のニュース
SoFi、米ドル建てステーブルコイン「SoFiUSD」をアプリで順次提供開始
5/27、フィンテック企業SoFiがドル建てステーブルコイン「SoFiUSD」をアプリ内で取引できるようにすると発表しました。
Ethereum / Solana上で発行され、SoFiの既存金融サービスと統合されます。
ネオバンク・フィンテックが自社ステーブルコインを持つ流れが加速し、銀行とステーブルコインの境界が曖昧になっています。
Block、Cash Appのステーブルコイン対応を約6,000万ユーザーへ段階展開
5/27、Block(旧Square)が運営するCash Appが、約6,000万ユーザーへのステーブルコイン(Circle USDC)対応を段階展開し始めました。
既に全体の25%が利用可能で、複数ネットワークでの送受信に対応します。
Bitcoin maxiのJack Dorseyが「ゲートキーパー」的役割に不満を示しつつも、実用性を優先した形です。
Kraken、Bitcoin Vaultを発表 — レンディングでBTC保有者向け利回りを拡大
5/27、Krakenがレンディング型の「Bitcoin Vault」を発表、BTC保有者が最大2.5%のAPYで利回りを得られるようにしました。
取引所が「BTCを預けて利回りを得る」プロダクトを拡充する動きです。
OnRe等のオンチェーン利回りと合わせ、「眠っているBTCを運用資産化する」競争が活発化しています。
コインベース、スタンダードチャータードと提携 — 6法定通貨の決済インフラを強化
5/28、Coinbaseがスタンダードチャータードと提携し、6通貨対応の法定通貨決済レールを提供すると発表しました。
機関投資家向けサービス「Coinbase Prime」経由で実施されます。
大手取引所と大手銀行の提携で、機関投資家のフィアット⇔クリプト決済が大幅に効率化されます。
米証券保管大手DTCC、RWAトークン化でStellar採用を計画
5/28、米証券保管最大手DTCC子会社が、Stellarブロックチェーン上で資産トークン化を実施する計画を発表しました。
2027年前半にトークン化株式やETFをStellarネットワークへ接続する予定です。
ウォール街の中核インフラがパブリックチェーンを採用する象徴的な動きで、RWAトークン化の本格化を示します。
BISのプロジェクト・アゴラ、トークン化資金による国際決済の強化を実証
5/28、BIS(国際決済銀行)主導の「プロジェクト・アゴラ」が、トークン化銀行資金を用いたクロスボーダー決済の実証を実施したと報告しました。
中央銀行や大手金融機関が参加し、実環境検証へ移行する予定です。
中央銀行マネーのトークン化が、国際送金の高速化・低コスト化の主要ソリューションとして検証される段階に入りました。
米OCC、テキサスの仮想通貨特化銀行の国法銀行転換を承認
5/28、米OCCがユナイテッド・テキサス銀行の国法銀行転換を条件付き承認しました。ドッド・フランク法後の初期事例とされます。
同行はAI駆動型決済レールでグローバルなデジタルドル取引を目指しています。
Anthropicの前週のstablecoin bank動向と合わせ、「クリプト企業 = 銀行」化の制度的事例が積み上がっています。
米ホワイトハウス、CFTCの予測市場規制案を審査中 — トランプは連邦規制を支持
5/28、米ホワイトハウス規制審査局がCFTCの予測市場規制案の審査を開始しました。
トランプ大統領が連邦レベルでの規制管轄を支持し、州当局との対立が深まっています。
TDコーウェンは「最高裁での法的決着」を予想しており、予測市場の合法性を巡る制度闘争が本格化しています。
米CLARITY法、8月前の成立に暗雲 — 政治環境悪化が影響
5/28、TDコーウェンが政治環境悪化を理由に、CLARITY法の8月成立は困難との見解を示しました。
法制化は2027年以降にずれ込む可能性があるとされています。
トランプの「恒久的市場構造」宣言とは裏腹に、立法現実は停滞しており、業界の規制不確実性が長期化する懸念があります。
中国、AI・データ立法と暗号資産関連の裁判ルール整備を推進へ
5/27、中国政府がAI・データ経済・暗号資産などの新興領域における立法・司法ルール整備を推進する方針を示しました。
中国最高人民法院も仮想通貨・国境を越えた金融案件の裁判規則研究を表明しています。
「暗号資産禁止」政策を維持しつつも、司法レベルで実態への対応を進める中国の姿勢の変化が読み取れます。
コインチェック、Komlock labとAIエージェント自律取引の実現へ共同研究
5/28、コインチェックがKomlock labとAIエージェント向けCLIの共同研究を開始すると発表しました。
海外プロトコルの技術分析と国内規制との整合性検討を進めます。
ロビンフッドのAgentic Tradingと並び、日本でもAIエージェント取引の制度設計に向けた動きが始まっています。
Streamex × Orca、KYC対応のトークン化証券向け流動性基盤を構築
5/27、ナスダック上場のStreamexとSolana DEXのOrcaが、トークン化証券向けの分散型二次流動性インフラを共同で立ち上げました。
KYC対応により、規制下でのトークン化証券取引を可能にする設計です。
DEXが「規制対応RWA取引基盤」へと進化する象徴的な提携です。
ジェフリーズ、「クリプトIPOは最大$1T(約155兆円)市場を創出する可能性」と予測
5/27、ウォール街投資銀行Jefferiesが、今後2年間で暗号資産関連IPOが相次ぎ、最大$1T(約155兆円)規模の市場を創出する可能性があると予測しました。
トークン化の波の中で、クリプト企業の株式公開が加速するとの見方です。
Circle / Gemini等の上場に続き、クリプト企業の伝統金融市場への統合が本格化する局面です。
大手暗号資産取引所40社超、トークン開示基準の標準化を支持
5/27、Coinbaseなど40社以上の取引所が、トークン市場への株式市場スタイルの開示規格導入を支持しました。
機関投資家資本を呼び込むための業界自主規制の動きです。
「トークンの情報開示標準化」は、機関投資家がクリプトに本格参入する前提条件として注目されています。
バンカ・セッラ、イタリア初の顧客向け暗号資産サービス提供許可を取得
5/27、イタリアの銀行バンカ・セッラがMiCAに基づくデジタル資産サービス認可をイタリア初で取得しました。
顧客向けの保管・送金サービスを提供する予定です。
欧州MiCA枠組みの下で、伝統銀行がクリプトサービスに参入する事例が各国で増えています。
Google従業員、Polymarketでのインサイダー取引疑いで刑事訴追 — 約$1.2M(約1.9億円)利益か
5/27、Google従業員が予測市場Polymarketでインサイダー取引を行った疑いで、米司法省により刑事訴追されました。
検索結果データを不正利用し、約$1.2M(約1.9億円)の利益を得た疑いとされます。
Kalshi議会調査(前週)と合わせ、予測市場のインサイダー取引リスクが規制議論の中心になっています。
イーロン・マスク、Tesla × SpaceX合併ならBTC保有で上場企業5位規模の試算
5/27、SpaceXの18,712 BTC保有開示を受け、Teslaの11,509 BTCと合算すると約$3.3B(約5,100億円)相当となり、上場企業BTC保有5位規模になるとの試算が報じられました。
両社の合併観測(実現可能性は不透明)を前提とした試算です。
マスク帝国のBTC保有が、Strategy等の専業Treasury企業に匹敵する規模になる可能性が注目されています。
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