【6/5(金)~6/9(火)News Report】Strategyが1,550BTC追加で総保有84万BTC超 / ヒューマニティ・プロトコルが秘密鍵流出でHトークン85%超急落 / 米下院でクリプト税制ヒアリングなど
主要ニュースまとめ
おはようございます。
6/5(金)~6/9(火)の主要ニュースを紹介します。
Pickup News
Strategyが1,550BTC追加購入、総保有84万5,256BTCに/現金準備を10億ドルへ積み増し
Strategy(旧MicroStrategy)が1,550BTC(約1.01億ドル相当)を追加購入し、ビットコインの総保有量が84万5,256BTC(約533億ドル相当)に達したことを明らかにしました。同社はビットコインを企業財務(トレジャリー)の中核に据える戦略で知られており、保有量は引き続き上場企業として最大規模です。
注目すべきは、今回の買い増しの直前に同社が株式売却で約1.81億ドルを調達し、現金準備を約10億ドルへ積み増していた点です。これは2022年以来となる最大の週間株価下落の直後に行われた動きで、JPMorganは「現金が投資家の安心の鍵になる」と指摘しています。一方で、創業者のMichael Saylor氏と資産運用会社Arcaの間では、足元の下落要因をめぐる論争も起きています。
つまり、価格が大きく下げた局面でも買い増しを止めず、むしろ現金クッションを厚くして守りを固めたわけです。ここがポイントで、ビットコイン・トレジャリー戦略が「価格が上がっているから買う」のではなく、「下げ局面でも積み増し続けつつ財務の耐久性を高める」フェーズに入っていることを示しています。今後の株価とビットコイン価格の連動がどう動くかが見どころです。
ヒューマニティ・プロトコルが秘密鍵流出のハック、Hトークンが85%超急落
人間性証明(Proof of Humanity)を掲げるプロジェクト、ヒューマニティ・プロトコル(Humanity Protocol)が秘密鍵の流出によるハッキング被害を受けました。財団メンバーの秘密鍵が侵害され、17以上のウォレットから約1,900万〜3,200万ドル相当の資産が流出したと報じられています。
攻撃者は流出させたHトークンをイーサリアム(ETH)に交換して売却し、これによりHトークンは24時間で85%超という急落を記録しました。秘密鍵の管理という、ブロックチェーンにおける最も基本的かつ致命的な部分が突かれた形です。
米下院歳入委がクリプト税制のヒアリングを設定、関連規制が同時進行
米下院の歳入委員会(House Ways and Means Committee)が、デジタル資産の課税ルールに関するヒアリングを設定しました。FidelityやCoinbase、税制学者などが証言する予定で、これまで曖昧だったクリプト課税の枠組みを整理する動きとして注目されています。
このヒアリングは単独の動きではありません。同じ週には、イリノイ州でクリプト課税法が成立目前となっているほか、下院共和党が議員の予測市場(Prediction Market)への参加を制限する案について夏季の採決を検討するなど、規制関連の議論が同時並行で進んでいます。
ここがポイントで、米国のクリプト規制が「禁止か容認か」という入口の議論から、「どう課税し、どう線引きするか」という制度設計の段階に移りつつあるということです。税制が明確になれば機関投資家がより動きやすくなる一方、ルールの中身次第では個人にとって不利になる可能性もあります。証言内容と各法案の進み方を追う価値があります。
その他のニュース
BitMineが約2.14億ドル相当のETHを押し目買い、保有554万ETH超に
BitMineが価格下落局面で126,971ETH(約2.14億ドル相当)を買い増しし、保有量が554万ETHを超えました。
これは2026年に入って同社最大のETH購入で、価格が下げたタイミングを狙った押し目買いです。
つまり、ビットコイン版トレジャリー戦略のイーサリアム版が、下落局面でも積極姿勢を崩していないということです。
Yuga Labs、Flooring Protocolの脆弱性悪用に対しNFT68点を保全
Yuga LabsがFlooring Protocolの脆弱性悪用に対応し、BAYCやCryptoPunksを含むNFT68点(約50万ドル相当)を保全しました。
攻撃者による悪用の前にプロジェクト側が動いて資産を救済した形です。
ここがポイントで、ブルーチップNFTを抱えるプロジェクトの「守りの実行力」が問われた事案でした。
Zcashが新シールドプール「Ironwood」を提案、Orchardの偽造脆弱性に対処
Zcashの開発者が新しいシールドプール「Ironwood」を提案し、既存のOrchardに存在する偽造脆弱性への対処を図ります。
7月末の有効化を目指しており、提案後にZECは45%前後の反発を見せました。
要は、プライバシー系チェーンの根幹である匿名性の安全保障をアップグレードする動きで、市場も好感したということです。
メルカリ、コインチェックのCaaS連携で暗号資産12銘柄を取扱追加
メルカリがコインチェックのCaaS(Crypto-asset as a Service)連携を通じて、暗号資産12銘柄を新たに取扱対象に追加しました。
フリマアプリの巨大ユーザー基盤に暗号資産アクセスが組み込まれる形です。
これが意味するのは、暗号資産が専門サービスではなく日常アプリの一機能として広がりつつあるということです。
SBI新生銀行、預金利息の2割をBTC・ETH・XRP交換券で付与、今秋常設化へ
SBI新生銀行が、預金利息の2割をBTC・ETH・XRPの交換券で付与する取り組みを今秋から常設化します。
SBI VCトレードとの連携によるもので、銀行預金とクリプトを結びつける珍しい設計です。
つまり、伝統的な銀行サービスの中にクリプトへの導線を恒常的に組み込もうとしているわけです。
MetaMask、AIエージェント向けウォレットをローンチ(複数のイーサリアム互換チェーン対応)
MetaMaskが、AIエージェント向けのウォレットをローンチしました。複数のイーサリアム互換チェーンに対応します。
組み込みのセキュリティ機能を備え、AIによる自動取引を前提とした設計になっています。
見どころは、Agentic Web(AIエージェントが主体的に動くウェブ)とクリプトの結節点を大手ウォレットが本格的に取りに来た点です。
Coinbaseとカードレスが、ステーブルコイン担保のクレジットカードを発表
Coinbaseとフィンテック企業カードレス(Cardless)が、ステーブルコインを担保とするクレジットカードを発表しました。
ステーブルコイン残高を裏付けに利用できるカードで、保有資産を売らずに決済へ回せる設計です。
ここがポイントで、ステーブルコインが「送金・保管」から「日常の与信・決済」へと用途を広げ始めているということです。
NECとクリプトガレージ、デジタル資産カストディシステムの共同開発へ
NECとクリプトガレージが、デジタル資産のカストディ(保管)システムの共同開発を進めると発表しました。
大手ITとクリプト企業がタッグを組み、機関向けの資産保管基盤を整える動きです。
つまり、機関投資家がクリプトに参入する際の前提となる「安全な保管インフラ」の整備が国内でも進んでいるということです。
SBF、トランプ大統領に正式に恩赦を請願
元FTX CEOのSam Bankman-Fried(SBF)が、トランプ大統領に正式に恩赦を請願しました。
刑期満了後の公民権回復を求める内容とされています。
これが意味するのは、業界史最大級の破綻劇をめぐる法的決着が、政治的な恩赦という新たな局面に入りつつあるということです。
韓国警察、Polymarket利用者を賭博罪の疑いで捜査(同国初の予測市場捜査)
韓国警察が、予測市場Polymarketの利用者を賭博罪の疑いで捜査していると報じられました。同国初の予測市場をめぐる捜査です。
予測市場をギャンブルと見なすかどうかの法的判断が問われています。
要は、急成長する予測市場が各国の賭博規制とどう折り合うのか、その最初の試金石になりそうだということです。
英FCA、リテール向けファンドにクリプトETN配分を最大10%許容する案を提示
英金融行為規制機構(FCA)が、リテール(個人)向けファンドにクリプトETN(上場投資証券)への配分を最大10%まで許容する案を提示しました。
これまで個人向け商品でのクリプト組み入れには慎重だった英当局の姿勢が緩む可能性があります。
ここがポイントで、規制当局が「クリプトを一律禁止」から「上限を設けて許容」へと舵を切りつつあるということです。
Ledger CTO、EUの新クリプト規制(MiCA)が小規模スタートアップを圧迫と警告
LedgerのCTOが、EUの厳格な新クリプト規制であるMiCA(暗号資産市場規制)が小規模スタートアップを圧迫していると警告しました。
規制対応のコストが大きく、体力のある大手に有利な構図になっているとの指摘です。
つまり、投資家保護を進める規制が、裏側でイノベーションの担い手である小規模事業者の負担になりかねないという論点です。
CME、ビットコインの「ボラティリティ先物」を新規提供
米デリバティブ大手CMEが、ビットコインのボラティリティ(価格変動率)を対象とする先物商品を新たに提供開始しました。
MonarqとDV Chainが初の取引を行いました。
これが意味するのは、価格そのものだけでなく「価格の振れ幅」を取引・ヘッジする手段が機関向けに整い始めているということです。
リップルCTOエメリタスのDavid Schwartz、XRP Ledger上のトークン化資産のユースケース拡大に言及
RippleのCTOエメリタス(名誉CTO)であるDavid Schwartz氏が、XRP Ledger上でのトークン化資産のユースケース拡大に言及しました。
決済だけでなく、現実資産のトークン化(RWA)基盤としての可能性を強調する内容です。
見どころは、既存の決済特化チェーンがRWA領域へと用途を広げようとしている点です。
Citi Institute、トークン化資産市場が2030年に5.5兆ドル規模との試算を公表
Citi Instituteが、トークン化資産市場が2030年に5.5兆ドル規模に達するとの試算を公表しました。現状は約170億ドルです。
現在の規模から数百倍への拡大を見込む強気な見通しです。
つまり、大手金融機関のシンクタンクがRWAを「将来の主戦場」として明確に位置づけ始めたということです。
IC3、研究者25名による「AI×クリプト」大規模調査論文を公開(業界の5つの誤解を指摘)
研究機関IC3が、研究者25名による「AI×クリプト」分野の大規模調査論文を公開しました。
業界に広がる5つの誤解を指摘する内容で、両分野の交差点を学術的に整理しています。
要は、過熱しがちなAIとクリプトの融合領域を、誇張を排して冷静に検証しようという動きだということです。
サトシ時代のBTCアドレスが14年ぶりに稼働(2,850億ドル訴訟の対象)
サトシ・ナカモトの時代に生成されたビットコインアドレスが、14年ぶりに稼働しました。2,850億ドル規模の訴訟の対象となっているアドレスです。
長期休眠していた初期コインの動きは、市場で常に大きな注目を集めます。
ここがポイントで、初期保有者の動向が訴訟と絡んで顕在化したことで、所有権をめぐる法的・市場的な論点が改めて浮上したということです。
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中に Dapps、NFT、トークン、AIサービス等を紹介することがありますが、勧誘では一切ありません。全て自己責任でご判断・ご利用ください。
About us:DEBUNK(Crypto&AI)は “For learning, not for hype.” をコンセプトに、Crypto・AI 領域の注目トレンド・プロジェクト解説・最新ニュースをまとめた Agentic Web Research を毎日配信しています。
Author:mitsui (@mitsuiio) — DEBUNK(Crypto&AI)founder。Crypto・AI 領域のリサーチャーとして活動。
Contact:法人向けのリサーチコンテンツの納品や共同制作、リサーチ力を武器にした Crypto・AI コンサルティング・勉強会なども受付中です。詳しくは以下の窓口よりお気軽にお問い合わせください。
🐦 X: @debunkrsch
🌐 HP: debunkresearch.com
「AI版」のリサーチも始動しました。「Agentic Web」時代を見据えたニュースレターとなり、CryptoとAIの2つのニュースレターが走り始めます。どちらか1つだけの購読で良い方はご自身のアカウント設定から管理できます。
クリプト版はこれまで通り続きながら、AI版も同じようなフォーマットでリサーチして更新していきますのでお楽しみに!




