【7/3(金)~7/7(火)News Report】MiCA全面施行でEUの無認可2000社が窮地 / USDCが取引量でUSDTを逆転 / セキュリタイズが4億ドルでM&A視野など
主要ニュースまとめ
おはようございます。
7/3(金)~7/7(火)の主要ニュースを紹介します。
Pickup News
MiCA全面施行、EUで無認可の暗号資産企業約2000社が業務継続困難に。未対応はポーランドのみ
CoinPostによると、EUの暗号資産包括規制MiCAが全面施行の段階に入り、加盟国で国内法の整備が間に合っていないのは実質ポーランドのみとなりました。移行の猶予期間が終わったことで、認可を得ていない暗号資産企業がEU域内で業務を続けられなくなる状況が現実になっています。
その対象は広く、無認可のまま営業してきた事業者は約2000社にのぼるとされます。MiCAはステーブルコイン発行やCASP(暗号資産サービスプロバイダー)にライセンス取得を義務付けており、期限を過ぎた事業者はサービスの縮小や撤退を迫られます。ポーランドは国内法の整備が遅れており、EU全体で足並みがそろわない一因になっています。
つまり、MiCAという1つのルールで域内全域に展開できるという利点の裏で、認可を取れない多数の事業者が一斉に市場から弾き出されるフェーズに入ったということです。ここから先は、体力のある大手と正規ライセンス組へ市場が急速に集約されていきます。
Circle「USDC」、取引量でTether「USDT」を追い越す。Visaデータでステーブルコイン首位が逆転
CoinDeskによると、CircleのステーブルコインUSDCが、取引量でTetherのUSDTを追い越したことがVisaのデータで明らかになりました。長らくステーブルコイン市場の首位を占めてきたUSDTが、取引量という指標で逆転を許した格好です。
背景には、規制準拠を前面に出したUSDCが機関投資家やオンチェーン決済の現場で採用を広げてきたことがあります。時価総額ではUSDTが依然として最大規模を保っていますが、実際にどれだけ使われているかを示す取引量では差が縮まり、ついに逆転しました。MiCAのような規制枠組みが整うなかで、コンプライアンス重視のステーブルコインが選ばれやすくなっている流れも後押ししています。
ここがポイントで、時価総額の大きさと「実際に使われている量」は別物だということです。発行残高で王座を守るUSDTと、決済・取引の現場で存在感を増すUSDC。どちらが本当の主役かという議論が、数字の上でも問われ始めました。
セキュリタイズ、上場後の約4億ドルの資金力を背景にM&Aを視野。RWA分野で再編の主役に
CoinDeskによると、RWA大手のセキュリタイズ(Securitize)が、上場を経て手にした約4億ドルの潤沢な資金を背景に、M&Aによる事業拡大を視野に入れていることをCEOが明らかにしました。
セキュリタイズはブラックロックのトークン化ファンドBUIDLの基盤としても知られ、RWA領域で存在感を高めてきた企業です。上場によって得た手元資金を武器に、同業や関連技術の買収を通じて規模と機能を一気に広げる構えです。RWAは伝統的金融とオンチェーンの接点として競争が激しく、単独成長よりも買収で陣地を固める動きが目立ってきました。
見どころは、トークン化という成長市場が「独立して伸びる」段階から「買って束ねる」段階へ移りつつある点です。上場で資金力を得たプレイヤーが再編の主導権を握り、RWA分野の勢力図がここから大きく動き出す可能性があります。
その他のニュース
金融庁・財務省、トラベルルール対象を5法域追加し63法域に拡大
金融庁と財務省が、暗号資産のトラベルルール(送金人・受取人情報の通知義務)の対象法域を5つ追加し、計63法域に拡大しました。
対象法域が広がることで、国境をまたぐ暗号資産の移転でも本人情報の共有が求められる範囲が増えます。
マネロン対策の網を国際的にそろえる動きで、事業者の対応負担も一段と増えていきます。
Datachain、三菱UFJのステーブルコイン基盤構築に技術助言
Datachainが、三菱UFJ(MUFG)が進めるステーブルコイン基盤の構築に技術面で助言する役割を担うことになりました。
チェーン間の相互運用性技術を持つDatachainが、国内メガバンクのステーブルコイン取り組みに関与する形です。
日本のメガバンクが本気でステーブルコインに動くなかで、技術パートナー選びが具体化してきました。
コインベース、英国で従来型投資商品を提供する認可を取得
コインベースが、英国で暗号資産と並行して従来型の投資商品を提供するための認可を取得しました。
暗号資産取引所という枠を超え、既存の金融商品も扱う総合的なプラットフォームへと事業を広げる動きです。
規制が整いつつある英国で、クリプト企業が伝統金融の領域に踏み込む一例です。
露スベルバンク、銀行アプリに暗号資産ウォレットを統合へ
ロシア最大手のスベルバンクが、自社の銀行アプリに暗号資産ウォレット機能を統合する方針を示しました。
制裁下のロシアで、大手銀行が暗号資産を正面から取り込む姿勢を見せた点が注目されます。
銀行アプリと暗号資産の距離が、地域を問わず縮まりつつある流れを映しています。
ネットスターズ、Web3決済普及に向けCanton FoundationとMOU締結
決済関連のネットスターズが、Web3決済の普及に向けてCanton FoundationとMOU(基本合意書)を締結しました。
機関向けブロックチェーンCantonの枠組みを活用し、実店舗などでの決済への応用を目指します。
日本企業がWeb3決済のインフラ連携に動く、地に足のついた一手です。
韓国最高裁、暗号資産の民事差し押さえ規則の改正案を提示
韓国の最高裁が、暗号資産を対象とした民事上の差し押さえに関する規則の改正案を提示しました。
債権回収の場面で暗号資産をどう差し押さえ・換価するかの手続きを明確にする狙いです。
暗号資産が「差し押さえ対象の財産」として法制度に組み込まれていく流れです。
Bitcoin Suisse、アブダビ(ADGM)で金融サービス許可を取得し中東展開
スイスのBitcoin Suisseが、アブダビ国際金融センター(ADGM)で金融サービスの許可を取得しました。
中東を新たな成長市場と位置づけ、湾岸地域での事業展開に向けた足がかりを確保した形です。
規制フレンドリーな中東ハブに、欧州の暗号資産企業が続々と拠点を築いています。
MiCA準拠のユーロ建てステーブルコイン、移行終了を前に128%成長(Dectaレポート)
Dectaのレポートによると、MiCA準拠のユーロ建てステーブルコインが、移行期間の終了を前に128%成長しました。
CASPの期限が迫るなかで、規制に沿ったユーロ建てステーブルコインへの需要が急伸しています。
ドル建てが主流の市場で、規制準拠を武器にユーロ建てが存在感を伸ばしつつあります。
バイナンスからの資金流出が3倍・約12億ドルに、ETH引き出しが3年ぶり高水準
バイナンスからの資金流出が約12億ドルへと3倍に膨らみ、ETHの引き出しは3年ぶりの高水準に達しました。
大口の資金が取引所から自己管理ウォレットなどへ動いている兆しで、市場の警戒感を映しています。
最大手取引所からの資金移動は、相場のセンチメントを読むうえで見逃せないシグナルです。
Vitalik Buterin、新「Lean Ethereum」ロードマップの優先事項を公開
イーサリアム共同創設者のVitalik Buterin氏が、新たな「Lean Ethereum」ロードマップの優先事項を公開しました。
プロトコルの簡素化と効率化を軸に、今後の開発の重点を整理した内容です。
拡張を重ねてきたイーサリアムが「引き算」の設計思想へ舵を切ろうとしている点が見どころです。
Moonbeam、PolkadotからBaseへ拠点を移しAIエージェント基盤を発表
Moonbeamが、これまでのPolkadotからコインベースのL2「Base」へと拠点を移し、AIエージェント向けの基盤を発表しました。
エコシステムの乗り換えと同時に、AIエージェントという新しい用途へピボットする大胆な方針転換です。
開発者やユーザーが集まるチェーンを求めて、プロジェクトが軸足を移す動きが鮮明になっています。
バイナンス、BTC保有者の利回りニーズに応える新カバードコール戦略を投入
バイナンスが、ビットコイン保有者の利回りニーズに応える新たなカバードコール戦略の商品を投入しました。
保有するBTCを使ってオプションのプレミアム収入を得る仕組みで、値上がり益に頼らない収益機会を提供します。
「ただ保有する」から「保有しながら利回りを得る」へと、投資家のニーズが広がっているのを映しています。
韓国、賭博性の懸念からPolymarketへの是正措置を検討
韓国当局が、賭博性の懸念からPolymarketに対する是正措置を検討していると報じられました。
予測市場が実質的なギャンブルにあたるのではないかという規制上の論点が背景にあります。
急成長する予測市場が、各国で「投資か賭博か」の線引きを問われ始めています。
SolanaのミームコインBONK、悪意ある提案の通過で2000万ドルの財務が流出
SolanaのミームコインBONKで、悪意ある提案がガバナンス投票を通過し、約2000万ドルの財務資金が流出しました。
攻撃者は400万ドルを投じて提案を可決させ、財務を掌握したとされます。
トークン保有者による投票を悪用した「ガバナンス攻撃」の危うさを、改めて突きつける事例です。
DeFiの「Summer.fi」でエクスプロイトにより約600万ドル流出、Lazy Summerボールトを緊急停止
DeFiプロトコルのSummer.fiで、エクスプロイト(脆弱性の悪用)により約600万ドルが流出しました。
運営は「Lazy Summer」ボールトを緊急停止し、被害の拡大を食い止める対応を取りました。
DeFiでは依然としてコントラクトの脆弱性を突く攻撃が絶えず、緊急停止の初動対応が問われます。
英国の新選挙資金規則、Reform党の暗号資産富豪献金者を直撃する可能性
英国で導入される新たな選挙資金規則が、Reform党の暗号資産で財を成した富豪献金者に影響しかねないと報じられました。
資金の出所やその透明性を厳しく問う内容で、暗号資産由来の政治献金が焦点になっています。
暗号資産と政治資金が交わる領域に、規制の目が向き始めた一例です。
Genesis破綻余波、Yield集団訴訟でDCGへの詐欺請求が審理対象に
破綻したGenesisをめぐる集団訴訟で、親会社DCG(Digital Currency Group)への詐欺請求が審理の対象として認められました。
「Yield」関連の投資家が起こした訴訟で、DCGの責任を問う主張が本格的に争われることになります。
2022年の連鎖破綻の後始末が、いまも法廷で尾を引いている実態を映しています。
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