【6/24(水)~6/25(木)News Report】SBIがビットバンクを467億円で完全子会社化へ / KDDIとSecuritize JapanがRWAトークン化で基本合意 / トランプ大統領がCBDC禁止条項を含む住宅法案の署名を拒否など
主要ニュースまとめ
おはようございます。
6/24(水)~6/25(木)の主要ニュースを紹介します。
Pickup News
SBI、ビットバンクを467億円で完全子会社化へ。株式譲渡契約を締結
CoinPostによると、SBIホールディングスの完全子会社SBICAHが、暗号資産取引所「bitbank」を運営するビットバンクを467億円で完全子会社化します。既存株主から53,704株を取得し、ビットバンクの増資で48,952株を引き受け、その資金でビットバンクがMIXIやセレスの保有株を自己株式取得することで、最終的にSBICAHの議決権が100%になる仕組みです。
スケジュールは、株式譲渡の実行が2026年8月頃、取引完了が10月頃の見込みです。ビットバンク側は、暗号資産規制が資金決済法から金融商品取引法へ移行する法整備の進展を受け、ガバナンスやコンプライアンス体制の高度化が必要と判断したと説明しています。SBIグループの金融・顧客基盤と連携し、デジタルアセット領域での成長を狙います。取引所サービス「bitbank」は従来通り継続予定です。
つまり、日本の暗号資産取引所の業界地図が、大手金融グループ主導で塗り替わりつつあるということです。規制が金商法ベースに寄っていくなかで、体力のある金融グループの傘下に入る選択が現実的になってきた、という構造変化が見どころです。
KDDIとSecuritize Japan、RWAトークン化で基本合意。au金融基盤と組み合わせ
CoinPostによると、KDDIとSecuritize Japanが6月22日、ブロックチェーンを活用した次世代金融サービスの共同検討について基本合意書を締結しました。KDDIの3,000万人超の顧客基盤と、Securitizeが持つ現実資産(RWA)のデジタル化技術を組み合わせ、新たな投資機会の創出と共同事業の推進を目指します。
RWAトークン化は、国債や不動産などの現実資産をブロックチェーン上で「デジタル証券」として発行・管理する仕組みで、小口化による参入障壁の低下や取引・決済の効率化が期待されています。KDDIは2026年5月にコインチェックとの合弁で「au Coincheck Digital Assets」を設立し、同年夏に暗号資産ウォレットサービスを予定しており、このau金融基盤とSecuritizeの技術を掛け合わせる構想です。現時点では事業化に向けた検討段階で、具体的な実装時期は示されていません。
ここがポイントで、通信キャリアが持つ巨大な顧客基盤が、RWAトークン化の「出口」として組み込まれ始めているということです。Securitizeはトークン化の世界的大手で、その技術が日本の通信大手と結びつくことで、機関向け中心だったRWAが一般ユーザーの手元に降りてくる道筋が見えてきました。
トランプ大統領、CBDC禁止条項を含む住宅法案の署名を拒否。CLARITY法案の遅延を懸念
CoinPostによると、トランプ大統領が、FRBによるCBDC(中央銀行デジタル通貨)の発行を2030年末まで禁止する条項を含む住宅法案「21世紀住宅への道法」への署名を見送りました。署名の優先条件として、有権者の市民権・身分証明を求める選挙制度改革法案「SAVE AMERICA法案」の可決を要求しています。
CBDC禁止条項は暗号業界から強く支持されていた内容で、トランプ大統領自身も以前にCBDCを禁じる大統領令に署名しています。ただ今回は、別の政治アジェンダを優先するために署名が止まった格好です。上院の会期は夏季休会まで残り約5週間しかなく、デジタル資産の市場ルールを定めるCLARITY法案の審議時間が圧迫される懸念が出ています。下院委員会の公聴会は7月17日が予定されています。
これが意味するのは、業界が待ち望むクリプト関連法案が、暗号資産とは直接関係のない政治の駆け引きに人質に取られかねない、ということです。CBDC禁止という業界寄りの内容ですら署名が止まる以上、CLARITY法案の前進にもブレーキがかかるおそれがあり、米国の規制整備のスケジュールがどうなるかが当面の焦点です。
その他のニュース
韓国FSC、トークン化証券を資本市場改革に統合。2027年2月の施行を目標
韓国の金融委員会(FSC)が、トークン化証券(セキュリティトークン)を、決済の高速化や取引時間拡大を含む資本市場の包括的な改革に統合しました。
韓国証券保管振替機構による非上場株システムを年内に立ち上げ、トークン化証券の枠組みは2027年2月施行を目標としています。基盤となるブロックチェーンはサムスンSDSが開発中です。
トークン化を実験ではなく主流の決済システムに組み込もうとしている点が見どころです。
バイナンス、ギリシャでのMiCAライセンス申請を取り下げ。別のEU加盟国で取得へ
大手取引所バイナンスが、EU規制MiCAに基づくギリシャでのライセンス申請を取り下げました。
ギリシャ当局は、過去のマネロン関連の罰則歴やグローバルな企業構造の複雑さ、リスク管理姿勢を懸念していたとされ、報道ではフランスが次の有力候補とされています。MiCAの移行猶予期限は6月30日です。
1カ国の認可でEEA全域に展開できるMiCAだからこそ、どの国で取るかという駆け引きが大手にとって重みを増しています。
米下院金融サービス委員会、仮想通貨企業のFRB決済口座開放を審議
米下院金融サービス委員会が6月24日、仮想通貨・フィンテック企業へFRBの決済口座を開放するかどうかについて公聴会を開きました。
焦点は、金融機関がFRBの決済システムに直接アクセスできる限定的な「スキニー口座」構想です。従来は仮想通貨企業がパートナー銀行経由でしかサービスを提供できませんでした。民主党議員は価格変動リスクや顧客資産の管理不備を懸念しています。
要は、暗号資産企業が銀行と同じ決済インフラに直接つながれるかが、米国で本格的に議論され始めたということです。
コインチェック、仮想通貨送金にマイナンバーのJPKI本人確認を導入。国内初
コインチェックが、仮想通貨の送金時にマイナンバーカードの電子証明書を使う公的個人認証サービス(JPKI)を導入したと発表しました。
同社調べで、仮想通貨の送金フローへのJPKI導入は国内初。特殊詐欺やフィッシング、アカウント乗っ取りといった高度化する犯罪への対策で、送金時の本人確認をより確実にする狙いです。
行政手続きで使われてきた公的認証基盤が、暗号資産の送金フローにも入り始めました。
Startale、デジタルアセット・スーパーアプリ「Startale App」日本版をリリース
Startale Groupが、円建てポートフォリオ表示と日本語UIに対応した「Startale App Japan Edition」の提供を開始しました。
非カストディアル型ウォレットで、イーサリアムとSonium(ソニューム)に対応。アカウントアブストラクションでガス代設定などの複雑な操作を簡略化し、入金・スワップやEarn Vaultでの運用、将来的なJPYSC連携も予定しています。
日本語・円建てUIで、ウォレットの使い勝手を一般ユーザー向けに寄せてきた格好です。
StarkWare、ゼロ知識証明を使う「Private KYC」をStarknetで公開
StarkWareが、本人確認書類を丸ごと共有せずに属性だけを証明できる「Private KYC」のデモをStarknet上で公開しました。
ゼロ知識STARK証明を使い、年齢や資格の確認を、元の身元データを見せずに済ませる仕組みです。世界的に個人情報漏洩が増えるなか、企業が集めて保管する個人情報の量そのものを減らす狙いがあります。
KYCの「データを集めるほど狙われる」という構造的な弱点に、暗号技術で切り込む試みです。
Request Network、ワンクリックのクロスチェーン一括送金を導入。Merkle Scienceと連携
Request Networkが、6つのEVMチェーンとTronをまたいでステーブルコイン(USDC・USDT)を一括送金できる機能を導入しました。
ブリッジやトークンスワップを自動処理し、複数ウォレットの操作や手動の通貨変換を不要にします。さらにコンプライアンス強化のため、ウォレットのリスクスクリーニング提供企業としてMerkle Scienceが加わりました。
国境をまたぐステーブルコイン送金を「ボタン一つ」に近づける、決済インフラ側の地味だが効く改良です。
OpenPayd、マルタFSAからMiCAライセンスを取得。KrakenやOKXの決済基盤
KrakenやOKXに金融インフラを提供するOpenPaydが、マルタFSAからMiCAライセンスを取得しました。
これによりEEA全域で、法定通貨とステーブルコインの相互交換(オン/オフランプ)を含む規制対応サービスを提供できます。年間2,400億ドル超の取引量を1,100社以上に処理しているとされます。
7/1の移行期限を前に、取引所の「裏方」を担うインフラ企業まで認可取得の波が及んでいます。
米法執行団体ら、市場構造法案「CLARITY法」のマネロン対策緩和に反対
全米地区検事協会など法執行4団体と人身売買対策団体が、暗号資産の市場構造法案「CLARITY法」の604条に反対する書簡を司法省・ホワイトハウスに送付しました。
同条項がKYC(本人確認)やAML(マネロン対策)の要件を弱め、人身売買・組織犯罪・制裁逃れの捜査を妨げかねないと懸念しています。一方Blockchain Associationは「非カストディアルな開発者の誤分類を防ぐもので、犯罪者を免責しない」と反論しています。
業界が前進を求めるCLARITY法に、執行の現場側から「抜け穴になる」という警戒が突きつけられた格好です。
Cboe、予測市場に参入。ミニS&P500のバイナリーオプションを投入
VIXを擁する大手取引所Cboeが、ミニS&P500指数(XSP)に連動するバイナリーオプション「Cboe Predicts」を投入し、予測市場に参入しました。
指数が設定水準を上回れば100ドルを受け取れる「イエス/ノー型」の契約で、Interactive Brokersで提供開始、Charles Schwabにも展開予定です。Cboeはかつて2008年に同種商品を投入したものの2017年に撤退していました。
PolymarketやKalshiが切り開いた予測市場に、伝統的な大手取引所が本気で乗り込んできました。
米司法省、Huione Groupのマネロン基盤インフラを差し押さえ
米司法省が、カンボジア拠点のHuione Groupの子会社が使っていたクラウドコンピューティング口座(バックエンド基盤)を差し押さえました。
この基盤は、投資詐欺やサイバー詐欺の収益を暗号資産で移転・現金化する「Huione Guarantee」の運営に使われていたとされます。FinCENの調査では、関連組織は2021年8月〜2025年1月に少なくとも40億ドルを資金洗浄したとされています。
個別の制裁にとどまらず、犯罪収益の「配管」そのものを止めにいく執行で、規模が桁違いです。
インドネシアOJK、暗号資産を推奨するインフルエンサーに資格取得を義務化
インドネシアの金融サービス庁(OJK)が、暗号資産やデジタル資産を推奨するインフルエンサーに、能力認定の資格取得を義務付ける規則を導入しました。
推奨できるのは認可された取引所・事業者に上場された資産に限られ、マーケティングは規制対象の金融事業者を通じて行う必要があります。豪州・英国・フィリピンでも同様の動きが進んでいます。
SNS上の無資格な金融発信に、規制当局が世界的に網をかけ始めています。
カルダノウォレットSecondFi、脆弱性を突かれ240万ドルの損失
カルダノ(ADA)ウォレットのSecondFiが、脆弱性を突かれて約240万ドルを失い、最大で2,000万ドルがリスクにさらされたと開示しました。
ADAは下落基調が続いており、エコシステム側のインシデントが重なった形です。
相場が弱含むタイミングでのウォレット脆弱性は、ユーザー心理への打撃も大きくなりがちです。
リップルのRLUSD、金融庁の承認を経て日本で提供開始。SBI VCトレードが取扱い
リップルの米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」が、SBI VCトレードのVCTRADEで提供開始されました。イーサリアムのみ対応です。
金融庁がRLUSDを資金決済法に基づく電子決済手段として認可したもので、世界でも厳しい部類の日本の規制下で、外国発行の米ドル建てステーブルコインを個人・機関の両方に認める判断は規制上の一歩とされています。RLUSDの時価総額は約17億ドルで、USDTやUSDCに比べればまだ小規模です。
日本が「円建てだけでなく外貨建てステーブルコインも認める」段階に入ったのが見どころです。
韓国ビットサム、個人情報の無断国外移転で約2,300万円の課徴金
韓国の個人情報保護委員会(PIPC)が、取引所ビットサムに対し、個人情報の無断での国外移転を理由に約2.1億ウォン(約2,300万円)の課徴金を科しました。
USDTマーケットでのオーダーブック共有時に、同意を得た移転先とは別の取引所に会員情報を移転していたほか、海外取引所への資産移転時に国外移転の要件を一部満たしていなかったとされます。
取引所の海外連携が広がるなか、ユーザーデータの越境移転をどう適法に扱うかが問われています。
韓国の当局・業界、米SECと会談。クロスボーダーでの規制協調を模索
韓国の当局者・法律専門家・業界関係者の代表団が、米SECの暗号資産タスクフォースと会談しました。
ステーブルコイン規制、トークン化証券、カストディ基準、そして国境をまたぐ規制協調が議題で、相次ぐ国内の不祥事を背景に、米国の規制の明確化を自国の枠組みに反映させたい狙いがあります。韓国は登録ユーザー約1,113万人(人口の約2割)の主要市場です。
「主要国の間で規制がバラバラだと不確実性が生まれる」という認識が、当局レベルで共有され始めています。
21Shares、「ビットコインの4年サイクルは健在」と当初予測を撤回
21Sharesが中間レポートで、「機関投資家の流入で4年サイクルは終わる」という当初予測を撤回し、サイクルは依然健在だと認めました。
2025年10月に最高値12.6万ドルをつけた後の急落が、過去のサイクル(半減期後12〜18カ月でピーク→急落)と類似していると指摘。一方で今回の調整は約50%と、過去の80%超より緩やかで、平均取得単価(約5.4万ドル)を上回り続けている点を市場の成熟の証としています。
「今回は違う」論がいったん引っ込み、サイクルとの付き合い方が改めて問われています。
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