【5/22(金)~5/26(火) Crypto News Report】ヴィタリックがETH財団を「小さく長期志向」へ大幅縮小 / HyperliquidがHIP-4で予測市場へ参入Polymarketに挑戦 / MoonPayがChatGPTに仮想通貨購入機能を統合 など
主要ニュースまとめ
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
5/22(金)~5/26(火)の主要ニュースをまとめてご紹介します。
Pickup News
ヴィタリック、Ethereum Foundationを「小さく長期志向」へ大幅再編 — CROPSに集中、ETH売却を抑制
5/25、Ethereum 共同創設者のヴィタリック・ブテリンが、Ethereum Foundation(EF)の組織方向性を公表しました。「エコシステムの中心」から「1つのノード」へと位置づけを変え、財団を意図的に小型化、長期志向の組織へ作り替えると表明しています。
具体的には、財団は「CROPS」と呼ぶ核心領域(Cryptography / Research / Open-source / Protocol / Standards)に集中し、それ以外の業務はエコシステム他社へ委譲。同時に、長年市場圧力源と見られてきた EFのETH定期売却を大幅に抑制する方針も明示しました。
背景には EF 関連メンバーの相次ぐ離脱と、Solana / Hyperliquid 等への機関フロー流出への危機感があります。コアプロトコル開発への原点回帰でEthereumエコシステムの再活性化を目指す動きで、L1の今後5〜10年の方向性を左右する戦略転換となります。
Hyperliquid、HIP-4で「マクロ予測市場」を立ち上げ — Polymarket直接挑戦の体制
5/26、HyperliquidがHIP-4と呼ぶ新プロダクトをローンチ、インフレ率・FRB利下げ・選挙結果などのオフチェーンイベントへの賭けを可能にする予測市場へ参入しました。バリデーター投票で管理する分散型設計で、取引はHyperliquid本体の高速マッチングエンジン上で執行されます。
これはPolymarketへの直接的な挑戦を意味します。Polymarketが「単機能・予測市場専業」であるのに対し、HyperliquidはPerpetuals・現物・予測市場・トークン上場までを統合する「マルチアセット取引プラットフォーム」のポジションを取りました。FalconXは同社レポートで「Hyperliquidは伝統的取引所と予測市場の両方への挑戦者として浮上している」と評価しています。
タイミングも示唆的で、米議会がKalshiのインサイダー取引疑惑で調査を開始した5/22の翌週にローンチ。中央集権型予測市場の規制リスクが顕在化する中、Hyperliquidが分散型代替として市場を取りに行く構図です。
MoonPay、ChatGPTに仮想通貨購入機能を統合 — 100銘柄超をApple Payで購入可能
5/25、MoonPayがChatGPT内で仮想通貨を購入できる機能を発表しました。ChatGPTとの対話内でBitcoin・Ethereumなど100銘柄超を、Apple Payなど通常の決済手段で購入できるようになります。
これはOpenAIが進める「ChatGPT=消費者向けスーパーアプリ」戦略の一環で、コマース機能を仮想通貨領域にも拡張する形になります。MoonPay側にとっても、ChatGPTの数億人規模ユーザーベースへの即時アクセスを得るという意味で、これまでのCEX・dApp経由のオンランプとは桁違いの流入経路となります。
含意は大きく、仮想通貨購入のUXが「専用アプリを開く」から「日常会話の中で買う」へ転換する転換点です。AIアシスタントを起点にした金融行動の自動化が現実化する中、CEX・ウォレット・ペイメントレイヤーの境界が再定義される動きと読み解けます。
その他のニュース
Ondo Finance創設者ネイサン・オールマンが急逝 — 社長が暫定CEOに昇格
5/26、トークン化資産プラットフォームOndo Finance創設者のNathan Allman氏が突然亡くなったと発表されました。
社長が暫定CEOに昇格、組織体制の継続性を確保する形です。
RWA領域の主要プレイヤーの突然の交代で、業界に大きな衝撃が走っています。
Tether、ジョージア政府と連携しラリ連動ステーブルコイン「GELT」発行計画
5/26、Tether社がジョージア中央銀行と連携し、ラリ(GEL)連動型ステーブルコイン「GELT」を発行する計画を発表しました。
中央銀行のお墨付き下でのステーブルコイン発行は、Tetherにとって初の本格的な政府連携事例です。
新興市場における「米ドル覇権 vs ローカル通貨ステーブルコイン」の構図が、政府連携で具現化する象徴的な動きです。
インドネシア、Polymarketへのアクセスを正式遮断 — 「オンライン賭博」と判定
5/26、インドネシア通信デジタル省がPolymarketへのアクセスを正式に遮断しました。
予測市場を「オンライン賭博の変装」と判定し、消費者保護の観点からブロックしたと説明しています。
フランス・タイに続く規制対応で、新興市場での予測市場の合法性議論が広がる動きです。
SEC、トークン化株式の「Innovation Exemption」を延期 — 業界懸念を反映
5/22、SECがトークン化株式の「Innovation Exemption」発効を延期すると報じられました。
既存ブローカー・取引所からの「規制ギャップを生む」という懸念を反映した格好です。
Robinhood / Kraken / Backed Financeなどが進めるトークン化株式戦略の不確実性が増しています。
ステーブルコイン市場が$318B(約49.3兆円)に到達 — 95カ国の外貨準備を上回る
5/26、ステーブルコイン市場全体が$318B(約49.3兆円)に到達したことが報じられました。
これは世界95カ国の外貨準備高を上回る規模で、ステーブルコインが国家通貨主権の議論対象になる水準に達しました。
規制議論(CLARITY法、外国信託型ステーブルコイン規定等)が世界中で急加速する直接的な数字的根拠となります。
Bitcoin Options、Nasdaq上場へ — CFTC承認待ち
5/25、NasdaqがBitcoin Optionsの上場準備を進めていることが報じられました。CFTC承認待ち段階です。
これによりリテール・機関投資家がリスク管理ツールとしてのBitcoin Optionsに、伝統的株式と同じプラットフォームでアクセス可能になります。
BTC ETF流入が鈍化する中、デリバティブ市場側からの機関フロー拡大ルートが新たに開けます。
ETH保有企業BitMine、Russell 1000予備リストに掲載 — 数十億ドル規模の強制買い可能性
5/26、ETH大量保有企業のBitMineがRussell 1000指数の予備リストに掲載されました。
正式組入されれば、パッシブ指数連動ファンドによる数十億ドル規模の強制買いが発生する可能性があります。
Tom Lee会長は同社のリクイディティ触媒として注目度を高めるとコメント。Bitcoin Treasury企業に続くETH Treasury企業の制度内取り込みが進んでいます。
Kalshi、「Fair Markets」ロビー団体を設立 — 議会インサイダー取引調査を受けて
5/22、予測市場大手のKalshiが新たなロビー団体「Fair Markets」を設立したと発表しました。
米議会が同社のインサイダー取引疑惑で調査を開始したタイミングでの動きです。
予測市場業界が規制対応の組織化を急ぐ段階に入り、Hyperliquid等の分散型代替へのフロー流出リスクとも連動する局面です。
Hyperliquid、ICE原油価格に連動したRegulated Perpetual FuturesをOKXがローンチ
5/22、OKXがICE原油価格に連動した規制済み永久先物を、グローバルトレーダー向けにローンチしました。
暗号資産取引所が伝統的コモディティをperpetualsとして提供する初期事例の一つです。
CEXがクリプト枠を超えて「マルチアセット・デリバティブ取引所」化する流れの象徴的な動きです。
Trump Media、$204M(約316億円)相当のBTCをCrypto.comアドレスへ送付
5/22、Trump Media & Technology Groupが$204M(約316億円)相当のBitcoinをCrypto.com関連アドレスへ送付したことがオンチェーン分析で判明しました。
前週のBTC・ETH ETF申請自主撤回と合わせ、同社のクリプト戦略再構築の動きとして注目されています。
政治とクリプト企業の関係性が引き続き市場のテーマとなる中、保有BTCの運用方針が焦点になります。
NEAR Protocol、プライバシー・AI・スケーラビリティ機能の導入で価格急伸
5/22-25、NEAR Protocolがプライバシー・AI連携・スケーラビリティ向上を含む大型機能追加を発表、トークン価格が15%超上昇しました。
NEAR Intentsのクロスチェーン取引量が$190億ドル超を処理し、L1としての存在感を回復しています。
AI関連L1の中で、NEARがDFINITY / Bittensor等と差別化する戦略を明確にした局面です。
米議員、Bitcoin準備金目標を「供給量の5%」と言及 — ARMA法案推進
5/26、ベギッチ下院議員が「ARMA」法案に関連し、Bitcoin準備金の目標を「供給量の5%」と言及しました。
6ヶ月以内の法制化が必要との見解で、米政府によるBTC戦略準備金構想を後押しする発言です。
Strategy(旧MicroStrategy)の$65B BTC保有と並び、国家レベルのBTC蓄積競争の議論が本格化しています。
ダイナースポイントが「JPYC」と交換可能に — 日本のクレジットカード初
5/25、HashPort WalletでDinersクラブカードのポイントをJPYC(円ペッグステーブルコイン)と交換するサービスが、6月1日より開始すると発表されました。
日本のクレジットカード初のステーブルコイン交換対応で、リテール層へのオンランプを大幅に開放する事例です。
JPYC側にとってはBank Pay・各種QR決済に続く流通チャネル拡大の一手となります。
Strategy会長Saylor「BitVacは充電中」 — BTC購入を一時見送り、転換社債買戻しへ
5/25、Strategy(旧MicroStrategy)会長のMichael Saylor氏がBitcoin購入を一時見送り、転換社債の買戻しを実施すると発表しました。
BTC価格下落局面で、財務戦略の柔軟化を示す動きです。
Bitcoin Treasury企業の財務オペレーションが、単なる「BTC積み増し」から「資本構造最適化」へ進化する段階に入っています。
サークルCEO、利回り規制後の競争軸に「取引連動型リワード」を提示
5/25、Circle社CEOがステーブルコイン規制法成立後の競争環境について発言、新たな競争軸として「取引連動型リワード」を挙げました。
利回り提供が規制で制約される中、トランザクション量に応じた還元プログラムが代替戦略となる見方です。
USDC vs USDTの覇権争いが、利回りから「使ってもらう仕組み」へ移行する局面です。
AI技術が量子脅威を加速 — 業界専門家が暗号資産セキュリティへの警告
5/24、セキュリティ専門家がAI技術の進化が量子コンピュータによるBitcoin/Ethereum等の暗号アルゴリズム破壊リスクを加速させていると警告しました。
「数年以内」とされていた量子脅威のタイムラインが、AI支援によって短縮される可能性が指摘されています。
前週のProject Eleven × Ripple協業と合わせ、ポスト量子暗号への業界レベルの移行が現実的議題に。
Coinbase幹部、「ウォール街からの競争を恐れていない」と発言
5/24、Coinbase取引所幹部が「ウォール街からの競争を恐れていない」とインタビューで発言、業界イベント開催を発表しました。
Morgan Stanley・Goldman Sachs等の伝統金融機関のクリプト参入が本格化する中、ネイティブ取引所の自信を示した格好です。
BTC・ETH ETF流出が続く中、「機関流入チャネル」を巡る競争構造が次のフェーズへ進んでいます。
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